サイズのある外国籍選手を欠いたアルバルク東京と対戦した前節は、富山グラウジーズにとって“ジャイアントキリング”のチャンスだったが、今季の36試合すべてに先発出場してきた城宝匡史が欠場したこともあり、あえなく連敗。特に2戦目は100失点を喫する完敗だった。2戦を通じて相手のミスを誘うディフェンスも、相手のファウルを誘うオフェンスもできなかった。その中で、1戦目が19、2戦目も20とアシスト数が多かったことと、1戦目で宮永雄太が今季初の2ケタ得点を挙げたことは明るい材料だ。
対する川崎ブレイブサンダースは大阪エヴェッサと1勝1敗。こちらも主力2選手を欠いた影響で、1戦目では第4クォーターに31失点を喫して逆転され、試合を通じて3ポイントを13本も決められるなど、ディフェンスが今一つだった。ここ6試合は第4クォーターに失点が増える傾向があり、主力選手のスタミナが気になる。
シーズンも折り返し地点を過ぎ、控え組の働きはますます重要になる。富山は宮永だけでなく、岡田優らベンチスターターが代わる代わるプレッシャーを掛けて、川崎を消耗させたい。川崎は試合終盤まで主力組の体力を温存すべく、セカンドユニットがどれだけ試合を作れるかだ。
文=吉川哲彦