2018.01.19

東地区最下位からの反撃へ、「やるべきディフェンス」を遂行した栃木ブレックスが好発進

リーグ再開初戦を白星で飾った栃木 [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

 リーグ戦再開の口火を切る舞台はブレックスアリーナ宇都宮。1月18日、栃木ブレックスが滋賀レイクスターズを迎えて行われたB1第16節第1戦は、80-64で栃木が勝利を収めた。東地区最下位からの反撃に向け、幸先の良いスタートだ。

 従来のオンザコートを「2-1-1-2」に変更し、ジェフ・ギブスを今季初めてスターターで起用。立ち上がりは滋賀のパスワークに対応できず、試合開始3分余りで2-8と劣勢を強いられるが、ライアン・ロシターの3ポイントで反撃開始。その直後にはギブスがスティールからの速攻でダンクを決めてチームを勢いづかせる。ギブスはその後も得点を重ねて第1クォーターだけで12得点をマークするが、滋賀もこの日が加入後初の試合となったベンキー・ジョイスの積極的なアタックで食らいつき、最初の10分間は19-16で栃木が3点のリード。

インサイドで体を張ったギブス [写真]=B.LEAGUE

 第2クォーターも栃木はジョイスの強気な攻めに苦しむと、ターンオーバーからの失点もあり再びリードを許す。しかし、中盤以降は逆に相手のミスから速攻を繰り出し、遠藤祐亮の連続得点などで前半を41-34と7点リードで折り返す。

 第3クォーターはつかず離れずの展開が続く中、栃木がディフェンスのプレッシャーを強めると滋賀はインサイドを攻められなくなり、アウトサイドシュートもリングに弾かれる。竹内公輔の堅実なリバウンドも効き、59-45と14点差がついて第3クォーターを終了した。

オンザコート1の時間帯、相手外国籍選手をマークする竹内(左) [写真]=B.LEAGUE

 栃木は第4クォーターもディフェンスで相手を圧倒し、12-0のランで一時は24点もの大差を奪う。終盤は滋賀もディオール・フィッシャーのインサイドアタックや並里成のジャンプシュートなどで粘りを見せるが、劣勢をはね返すには至らず、栃木が全員得点で16点差の勝利を飾った。

 栃木の安齋竜三ヘッドコーチは「入りは良くなかったが、自分たちのやるべきディフェンスができた」と評価。昨季栃木でアシスタントコーチを務めていた滋賀のショーン・デニスHCも「栃木は昨季の覇者としての資質を見せてきた。ギアを入れ替えてきた時に我々が対応できなかった」と古巣の強さを認めた。

激しいプレッシャーをかける生原秀将 [写真]=B.LEAGUE

「明日は40分間やらなければいけない」(安齋HC)という栃木に対し、デニスHCも「明日、対応の修正ができれば我々もステップアップしたと思えるだろう」と、リベンジだけでなく後半戦への意欲をにじませた。第2戦は、どちらにとっても後半戦の戦い方に影響を与える重要な一戦になりそうだ。

文=吉川哲彦

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