2018.02.16

チームに活力を与えたマブンガのダンクシュート『BEST of TOUGH SHOT Weekly TOP5 presented by G-SHOCK』

B3リーグ大塚商会アルファーズ ヘッドコーチ

毎節、Bリーグのタフショットを厳選してピックアップする「BEST of TOUGH SHOT Weekly TOP5 presented by G-SHOCK」。Bリーグ2017-18シーズンの第19節から選ばれたタフショットトップ5を大塚商会アルファーズ(B3所属)の青野和人ヘッドコーチに解説してもらった。

解説=青野和人(大塚商会アルファーズ ヘッドコーチ)
写真提供=Bリーグ

【5】#3ダニエル・オルトン選手の高いスキルと力強さを見せつけたバスケットカウントのリバースショット(シーホース三河vs三遠ネオフェニックス GAME1)

第3クォーター残り7分40秒、三河はショットクロックが減ってきたところで#3オルトン選手にボールを集めた。ボールをもらった瞬間、ドリブルと同時にスピンムーブを使い相手を振り切ろうとするが、#8太田敦也選手が素早く下がりスピン後のコースを取りにきた。#3オルトン選手はステップを止めずにボールを守りながらゴールの逆側でシュートを決めた。ここでの注目は、突き出しの動き。押しこむように左肩を当てにいって、当てた瞬間に素早くターンをするが、この動きをこのサイズの選手でできるプレーヤーは少ない。その後、激しい接触がありスピードが落ちながらも、ボールを守りレイアップまで持っていける力強さは、#3オルトン選手を象徴するプレーである。

【4】#5ダニエル・ミラー選手の、テキストブックのようなピック&ロールからの両手の豪快なダンクシュート(レバンガ北海道vsサンロッカーズ渋谷 GAME1)

北海道はオフェンスの運動量が多い中、しっかりとスクリーンを掛けられる数少ないチーム。ここでも精度の高いピック&ロールが生まれた。第2クォーター残り4分45秒、左のウイングでボールマンの#8多嶋朝飛選手に対してフラット(フリースローラインと平行)スクリーンを掛け、#8多嶋選手がそのまま勢いよくドライブ。止めようとした#6ロバート・サクレ選手がボールに出るが、ボールをキャッチせずそのままワンハンドでバウンドパスを出した。パスを受けた#5ミラー選手は一度ドリブルをし、ヘルプに来たディフェンス2人に抑えられないよう両手でダンクショット。同じ2点でも精度の高い得点の取られ方をすると、より精神的ダメージが大きいので、このシュートは北海道に勢いをもたらした。

【3】#54ダバンテ・ガードナー選手が決めた、目を疑うようなドリブルワークで端から端まで持っていくバスケットカウント(新潟アルビレックスBBvs京都ハンナリーズ GAME1)

#34ジョシュア・スミス選手と#54ガードナー選手の超重量級対決はすさまじいものだった。新潟は#34スミス選手に仕掛けたトラップが成功し、直後にボールを受けた#54ガードナー選手は「ビハインドバック→フロントチェンジ→フロントチェンジ→ビハインドバック」で京都のガード陣2人をかわす。そして、追いついてきた#34スミス選手に叩かれながらレイアップシュートを決めた。インサイドの選手がビハインドバックをするだけで会場が沸くところだが、次々とディフェンスをかわす姿に京都ブースターも歓声を上げた。体で押しこむパワープレーばかりでなく、こういった規格外のスキルを兼ね備える#54ガードナー選手。後に語り継がれるようなビッグプレーとなった。

【2】#55ベンキー・ジョイス選手の、ゲームを支配する豪快なダンクシュート(滋賀レイクスターズvs琉球ゴールデンキングス GAME1)

序盤につけられた10点差を、#55ジョイス選手の元気溢れるプレーでの得点で徐々に詰める。第2クォーター残り1分30秒、#55ジョイス選手がブロックショットをすると、戻ろうとするディフェンスに競り勝ち、肩一つ前に出て走った。ここでボールを受けた#7並里成選手が中から外につくドリブルのフェイクを使い、ノールックで#55ジョイス選手へとバウンドパスを出す。#55ジョイス選手はそのまま走りこみ、豪快なダンクシュートを決めた。琉球はたまらずタイムアウト。ハッスルプレーをする選手が多い今節となったが、この時間帯は#55ジョイス選手が圧倒していた。

【1】#32ジュリアン・マブンガ選手の、ディフェンスの上からたたきつけるダンクシュート(京都ハンナリーズvs新潟アルビレックスBB GAME2)

第1戦とほぼ同じシナリオのゲームの終盤。試合終了残り36秒、1点リードの京都がゆっくりとゲームを組み立てる。ショットクロック10秒から#34スミス選手が掛けたボールスクリーンを使いながら#32マブンガ選手にパスを飛ばすと、猛スピードでディフェンスを抜き去り、ヘルプに来たディフェンスの上からワンハンドダンクをたたき込んだ。ボールスクリーンを使うことでゴール下からディフェンスを引っ張り上げ、外からのシュートが多い#32マブンガ選手が急にドライブすることでディフェンスは反応できなかった。ホームコートで連敗は許されないと力を振り絞る#32マブンガ選手の雄叫びはチームに活力を与えた。またその直後、#32マブンガ選手は試合を決定づける得意のステップバックシュートを決め、勝利をもぎ取った。

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