2018.03.17

滋賀レイクスターズ、完敗のゲームから学んだ「勝利者の姿勢」

川崎を相手に23点差で敗れた滋賀 [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

 3月16日に川崎市とどろきアリーナで行われた川崎ブレイブサンダース滋賀レイクスターズのB1リーグ第23節第1戦は、川崎に軍配。滋賀は前節2戦目で勝った勢いをつなげることができなかった。

 試合序盤、滋賀はニック・ファジーカスの3ポイントやジョシュ・デービスのオフェンスリバウンドに悩まされ、主導権を握られる。狩野祐介のフローターから反撃を試みるが、コーナーの辻直人をワイドオープンにしてしまうなど、ディフェンスを狂わされる場面が目立つ。課題であるファウルトラブルも発生し、最初の10分間は17-24と7点のビハインドを背負った。

 川崎がセカンドユニットを送りこんだ第2クォーターは、川崎が突き放せない一方で滋賀もリズムに乗りきれないこう着状態。川崎はファジーカスと篠山竜青をコートに戻して打開を図り、残り3分頃から徐々に点差が開いていく。前半を終えて33-44と滋賀のビハインドは11点に広がった。

 第3クォーターは、確率良く得点を重ねていく川崎に対し、滋賀はシュートを決めきれないもののセカンドチャンスでつなぐ展開。川崎が2ケタ得点差に戻すと、滋賀も取り返して1ケタ点差に詰め寄る時間帯が続く。3ファウルのファイサンバに代わって入った樋口大倫のがんばりもあったが、ファジーカスや辻直人を止めることができず、51-65の14点差で最後の10分を迎えた。

インサイドで奮闘した樋口大倫 [写真]=B.LEAGUE

 そして第4クォーター、先にトーンダウンしてしまったのは滋賀のほうだった。ルー・アマンドソンとデービスに立て続けにオフェンスリバウンドを奪われるなどペイントエリアを支配されると、外角シュートに活路を見出そうとするも決定力を欠き、最後の4分33秒間は無得点。最終的に23点差をつけられる60-83の完敗となった。

ルー・アマンドソン(右)には12リバウンドを許した [写真]=B.LEAGUE

「第4クォーター途中でギブアップしてしまったように見えたのは、あってはならないこと。何かうまくいかないことがあると下を向いてしまっていたが、我々がいいプレーを見せても相手はすぐにやり返してきた。それが勝利者の姿勢。精神的なタフネスを育んでいかないといけない」と自チームを冷静に分析したショーン・デニスヘッドコーチ。並里成も「一人ひとりが危機感と自覚を持ってやっていかなければいけないが、今は勝ちたい気持ちが見られない」とメンタル面を課題に挙げた。

 昨季終盤、崖っぷちから怒とうの快進撃を見せてB1残留を勝ち取った滋賀。その経験を活かせるかどうか、2戦目の“戦う姿勢”が問われる。

文=吉川哲彦

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