2018.04.23

CS出場をつかんだ栃木ブレックス、川崎ブレイブサンダース戦で自分たちの原点を再確認

川崎との第29節を1勝1敗で終えた栃木 [写真]=B.LEAGUE
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

 NBLに所属していた2013-14シーズン、栃木ブレックスは「ENERGIZE(エナジャイズ)」というスローガンを掲げた。

 精力的に取り組む。エネルギーを注ぐ。活気づける。元気づける――。4月20日、21日に川崎市とどろきアリーナで行われた川崎ブレイブサンダースとのB1リーグ第29節は、この要素が栃木にとってどれだけ重要なものかを改めて実感させられる2日間となった。

 第1戦は61-89と大敗を喫した。記者会見に出席した安齋竜三ヘッドコーチの第一声は、「見てのとおりの完敗」。チームが礎としているディフェンスに甘さが目立ち、それがオフェンスにも連鎖した格好となった。また、リバウンドは川崎の43本に対し、栃木は28本。セドリック・ボーズマンの欠場でサイズ面でのハンディは否めなかったが、ジェフ・ギブスライアン・ロシター竹内公輔らインサイド陣が自らの役割を果たせなかったのも事実だ。

第1戦は「見てのとおりの完敗」と振り返った安齋HC [写真]=B.LEAGUE

「実力の差を見せつけられたゲームになったけど、だからと言ってこのまま引き下がるわけにはいかない。何年も前からプライドを持って戦ってきたエナジーだけでは負けたくない」。安齋HCが明言したとおり、試合後のミーティングで自分たちの原点がエナジーであることを再確認した彼らは、一夜で見違えるように変わった。

 前日から、戦術面で大きな変更はしていない。第2戦は出だしからタフなディフェンスで川崎の攻撃を封じ、ビッグマンたちがオフェンスリバウンドに飛んだ。序盤こそ得点が伸びなかったが、第2クォーター開始5分を過ぎた頃、遠藤祐亮のスティールから喜多川修平の3ポイントが決まると、流れは一気に栃木に傾く。その後も「相手のターンオーバーを誘ってファーストブレイク」というチームの持ち味を活かして得点を重ね、ベンチから出場した選手たちもしっかりと結果を残した。追いすがる川崎のミスにも救われ、75-64で勝利。星を五分とした。

2戦連続で3本の3ポイントを沈めた喜多川修平 [写真]=B.LEAGUE

 ゲーム翌日の22日、栃木の「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」出場が決まった。しかし、ここ数週間、チームにはどことなく気の緩みがあったと安斎HCは言う。「勝ち星が増えてきて、練習中から『CSが決まりそうだな』という意識が選手の中にあるなと感じていました。決まってもいないのに。それが出たのが昨日(第1戦)の試合でした」。

 田臥勇太は指揮官の言葉を受け、「気を緩めていたら勝てないだけ」とコメントし、続けてジェットコースターのような2日間を総括した。「一人ひとりが責任と自覚をもって『強くなりたい』と思うかどうか。そういった意味で、この2試合は次につながる……いや、つなげなければいけない試合になりました」

チームを引っ張る田臥(右) [写真]=B.LEAGUE

文=青木美帆

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