2018.06.07

田中力、憧れのNBA入りを目指しIMGアカデミー進学を報告「バスケットを愛しています」

6日にIMGアカデミー進学へ向けた会見を行った16歳の田中[写真]=青木美帆
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

 6月6日、たきがしら会館にて「田中力IMGアカデミー進学 横浜ビー・コルセアーズ×IMGアカデミー 合同会見」が開催された。

 田中力は今春、横須賀市立坂本中学校を卒業した16歳。2017年3月に開催された「第30回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会(ジュニアオールスター)」で神奈川県男子を優勝に導き、U16日本代表、横浜ビー・コルセアーズU15などでも活躍。今年度はU18日本代表候補にも選出されている。

 昨年、史上最年少の15歳で男子日本代表候補に選出された逸材。その進路はこの1年間、多くの報道陣から注目を集めたが、4月に初旬に自身のTwitter上で「高校はアメリカです」と報告。ほどなくしてアメリカ・フロリダ州にあるIMGアカデミーへの進学が発表された。

 IMGアカデミーは全寮制のスポーツスクール。バスケット以外にもゴルフ、サッカーなど様々な競技を対象とし、コーチング、トレーニング、医学、栄養などの最先端のサポートを提供。日本ではテニスプレイヤーの錦織圭の留学先として大きな注目を集めた。日本人のバスケットボール選手としては、トヨタ自動車 アンテロープスのヒル理奈、福島ファイヤーボンズ猪狩渉も所属していた。

会見には田中を含め横浜の代表取締役CEOの岡本氏(右から2番目)ら6名が登壇[写真]=青木美帆

 会見には横浜の代表取締役CEOを務める岡本尚博氏、同アカデミー事業部ディレクター兼ユースチームヘッドコーチの白澤卓氏を始め、IMGアカデミー副代表のクリス・チャチオ氏、同バスケットボールディレクターのブライアン・ナッシュ氏らも同席。新聞やテレビなど主要メディア各社もこぞって集まった。

 IMGと田中が初めて接触したのは昨年、横浜U15でIMG主催のクリニックが行われたときだ。白澤ディレクターいわく、ほとんどの選手が緊張してる中、田中は1人ナッシュディレクターに歩み寄ってアドバイスを求め、連絡先を交換したという。ナッシュディレクターは田中を獲得した理由について問われ、「クリニックで彼のパーソナリティや会った瞬間の笑顔を見て、各国から選手が集まるIMGにとっても非常に魅力的な選手だと思った」とコメントした。

 田中自身も、IMGからのオファーに運命的なものを感じていた。「バスケを始めたころ、 YouTubeをお兄ちゃんと一緒に見ていたらIMGの動画が出てきて。強いし学校もきれいだし、お兄ちゃんに『俺はここ行くわ』って冗談で言ったのが実現したんです。これは行くしかないなと思いました」。

 当日はサプライズで、IMGのキャップと背番号「2」のユニフォームがナッシュディレクターから田中に手渡された。思わぬプレゼントに頬をほころばせた田中は、「バスケットを愛しています」とコメントした後に、彼のあとに続くだろう子どもたちへメッセージを送った。

田中には背番号「2」のユニホームが手渡された[写真]=青木美帆

「バスケットであってもそうでなくても、夢を持った子どもたちに、どれだけ周りから無理だと言われても、どんな辛いことがあっても、精一杯がんばったら絶対叶うというメッセージを送りたい。そのためにもIMGが一番いいと思って進学を決めました」

 渡米予定の8月中下旬まで、田中はU18代表の合宿(最終選考に残れば、8月5日からタイ・バンコクで行われる「FIBA U18 アジア選手権大会2018」に出場する)やナイキアジアキャンプに参加しながら、勉強に多くの時間をあてるという。

 彼が目標とするNBA入りと、それに向けたNCAAディビジョン1の大学への進学のためには、IMGを3年間で卒業することが最低条件。残り2カ月間で万全の準備を整え、大きな挑戦の舞台に飛び立っていく。

写真・文=青木美帆