2018.06.15

【日韓戦直前情報2】日本が徹底マークすべき3名の韓国代表選手

バスケットボール男子日本代表国際強化試合2018に出場する韓国代表から3名の要注意プレーヤーを紹介[写真]=小永吉陽子
スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者に。国内だけでなく、取材フィールドは海外もカバー。日本代表・Bリーグ・Wリーグ・大学生・高校生・中学生などジャンルを問わずバスケットボールの現場を駆け回る。

6月15日(東京・大田区総合体育館)、17日(宮城・ゼビオアリーナ仙台)に開催される「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2018」。韓国代表を招いて行われるこの一戦は、男子日本代表にとってニック・ファジーカス八村塁をいう新戦力が加わるWindow3を前に、チーム作りの観点からも重要な意味を持つと言えるだろう。今回は韓国代表から3名の要注意プレーヤーを紹介したい。

得点能力に加えてアシスト力も高い韓国の最高年俸選手

イ・ジョンヒョン LEE Junghyun(191センチ/F/31歳/全州KCC)

勝負強い3ポイントやドライブを武器とするイ・ジョンヒョン[写真]=小永吉陽子


 勝負を決めるクラッチ能力と相手の裏をかく駆け引きのうまさを兼備した選手だ。昨シーズン、フリーエージェントで安養KGCから全州KCC へ移籍した際には、契約金をKBL史上最高となる9億2000万ウォン(約9200万円)まで跳ね上げての争奪戦となり、一気に最高年俸選手へと躍り出てた(KBLでは兵役期間を除いて在籍5年で最初のFA資格を得る)。勝負強い3ポイントやドライブを武器とするKBLトップクラスのスコアラーでありながら、優れた状況判断から周囲を使うことも得意。1対1でディフェンスを引き付けてからのアシストは天下一品で、ボール運びまでこなすハンドラーぶりも光る。

【主な代表歴】FIBAアジアカップ(2015、2017)、FIBAワールドカップ1次予選Window1、2

大ケガから復活した韓国のスピードスター

キム・ソニョン KIM Sunhyung(187センチ/G/29歳/ソウルSK)

ドライブと速攻を武器としながら周囲を生かす司令塔へと成長したキム・ソニョン[写真]=小永吉陽子


 颯爽とコートを駆け抜ける韓国のスピードスター。昨年のFIBAアジアカップ、ベスト8決めの日韓戦では勝負所でドライブと3ポイントが火を噴き、日本を突き放す展開を作り出した。これまでは司令塔としてゲームメイクに課題があったが、代表キャリアを重ねることで弱点を克服。ドライブと速攻を武器としながら周囲を生かすPGへと成長した経緯がある。昨シーズンは全治5ヶ月の大ケガを負ってしまったため、ワールドカップ1次予選Window1、2は欠場したが、3月に復帰してソウルSKの優勝に貢献。心強い司令塔が韓国代表に帰ってきた。

【主な代表歴】FIBAワールドカップ(2014)、FIBAオリンピック最終予選(2012)、FIBAアジアカップ(2013、2017)

体を張ったプレーでチームを牽引する万能型サウスポー

イ・スンヒョン LEE Seounghyun(197センチ/C/26歳/尚武)

パワーとテクニックを合わせ持った万能型サウスポー、イ・スンヒョン[写真]=小永吉陽子


 パワーとテクニックを兼ね備えたサウスポーだ。パワフルなポストプレーで圧倒したかと思えば、柔らかいタッチでアウトサイドシュートを確実に決め、ディフェンスでは体を張って外国籍選手にマッチアップする。ハードワークでチームを引っ張り、エースにも裏方にも徹することができる厄介な選手だ。2015-16シーズンには高陽オリオンで優勝を経験し、プレーオフMVPを受賞。現在は兵役中で軍隊チームの尚武(サンム)に所属しながら、この半年は足首の治療に専念していた。今回の日韓戦が復帰戦となるためコンディションが気になるが、インサイド陣が手薄な今回は大黒柱となる存在だ。

【主な代表歴】FIBAワールドカップ1次予選Window1、FIBAアジアカップ(2015、2017)

文・写真=小永吉陽子

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