2018.10.03

【Bリーグ開幕特集】シーホース三河③西川貴之インタビュー「チームの主力としてスタッツの上でも試合に欠かせない存在になりたい」

主力が抜けた今季、西川貴之にかかる期待も大きい[写真]=本美安浩
日本サッカー協会を経て、フリーランスのスポーツライター・カメラマンに。東海地方を拠点に、サッカー、バスケットボールなど様々なスポーツの取材を行う。

3シーズン目の開幕を目前に控えたBリーグ。過去2シーズンで得た成果、反面浮き出てきた課題、その両者を昇華していくことでクラブはさらに進化を遂げていく。中地区の強豪としてその名を欲しいままにしてきたシーホース三河も正念場のシーズンを迎えることになる。そのような状況の中、移籍2年目の西川貴之にとってある意味チャンスであり、飛躍のシーズンとなるかもしれない。どのような想いで開幕を迎えるのか!? 西川に直撃した。

取材・文=山田智子

――今年は日本代表としてウィリアム・ジョーンズカップに出場するなど忙しいオフになりましたね。
西川 日本代表合宿に参加したり、ウィリアム・ジョーンズカップに出場したり。アメリカのワークアウトにも行かせてもらって、充実したオフになりました。

――ウィリアム・ジョーンズカップでの手応えは?
西川 海外の選手と対戦する機会はあまりないので、日本にはないフィジカルや高さを体感することができて良い経験になりました。初戦(チャイニーズ・タイペイA戦)はすごく点も取れて良かったんですけど、その後は疲労がきてパフォーマンスが下がったので、大会全体としてはあまり満足していません。でも「Bリーグで連戦が続いた時、どうしたら良いコンディションを保てるだろうか」と考えるきっかけになったので、自分なりに得るものはありました。代表は激しい練習をしていますし、ファウルギリギリのところでディフェンスをやっている。そういうところは、シーズン中も継続していきたいです。

――アメリカではどのようなトレーニングを?
西川 NBAのコーチの方が何人か来てくれて、NBAで実際にやっている練習をしました。午前中はウェイトトレーニングと個人のスキルのワークアウトをして、午後はアメリカの選手と一緒に、チームとしてどう動いたらよいかなど色々なドリルを行ないました。ディフェンスの付き方などは日本でも生かせると思うので勉強になりました。

オフの代表活動や海外遠征は充実したものだったという[写真]=シーホース三河


――鈴木貴美一ヘッドコーチが「西川選手が目の色を変えて挑戦してきているのが分かる」とおっしゃっていました。橋本竜馬選手、比江島慎選手が抜けて、今季は「自分が」という思いが強いのではないですか?
西川 今シーズンは自分がチームの主力として、スタッツの上でも試合に欠かせない存在になりたい。抜けた2人の穴を埋めるということではないんですけど、やはり誰かがやらないと勝てないと思うので、そこは「僕がやらなきゃいけない」というか、「やりたい」と思っています。

――具体的にはどんなところを?
西川 まずは得点ですね。平均2桁以上は取りたいと思います。

――アーリーカップ準優勝という結果を受けて、どのようにシーズンを戦っていきますか?
西川 決勝は負けましたけど、今のチームの力がこんなものだと分かったのが一番の収穫です。まだチームを固めている段階ですが、うちは全員が攻められるというのが武器ですし、そこに去年から目指している「速い展開」をもっと強調していきたいです。最初はうまくいかないこともあると思いますが、60試合あるので、試合をやりながら合わせて、一日一日良いチームを作り、今年はタイトルを取りたい。そのためには調子が悪くても勝ち切れるタフさ、崩れた時にどう立て直せるかがポイントになると思います。

今季は得点力アップにも期待。さらにチームをけん引する立場になる [写真]=本美安浩


――代表合宿のため、あまりチームでの練習ができていないとは聞いていますが、「チームの主力になる」という点ではまだ金丸晃輔選手、桜木ジェイアール選手に頼ってしまうシーンが多かったように感じました。
西川 金丸さんやジェイアールに頼ってばかりでは勝てないのも分かっているので、そこは変えていきたいです。自分も厳しいところを攻めていきたいと考えています。うちのチームは得点に目が行きがちなんですけど、ディフェンスでも貢献したいと思います。

――名古屋ダイヤモンドドルフィンズとは開幕戦で再び対戦します。
西川 負けたのは本当に悔しいです。今年カンファレンスが違うので開幕で勝たないと取り返せないので、しっかり2連勝して、この負けがあったからこそ良いスタートができたと言えるようにしたいです。

Bリーグ開幕特集のバックナンバー

BASKETBALLKING VIDEO