2018.11.01

守備徹底のレバンガ「オフェンスはディフェンスから始まる」 開幕から10戦、目指すバスケは…

開幕戦で指揮するネトHC [写真]=2018年10月6日、照井雅彦(道新スポーツ)
北海道新聞・道新スポーツとバスケットボールキングのコラボ企画。レバンガ北海道の協力も得て、北海道のバスケ情報をお届けします。

 相手に合わせるのではなく、自分たちのスタイルを愚直に貫く。開幕から10戦を経て、レバンガ北海道のバスケットボールが明確になってきた。

■「強度の高い守備の徹底」へ意識変革
 開幕2戦目の大阪戦(10月7日)はリバウンド数で相手を18も上回る圧巻の50を記録。70-53で今季初勝利をつかんだ。1週間後に行われたSR渋谷戦(14日)は、選手層の厚い相手を57点に抑え快勝。レバンガは76点を挙げたが、自らのミスでボールを失うターンオーバー(TO)は渋谷の13に対しレバンガは7にとどめた。TOは相手の速攻に直結するだけに、ミスを誘発する堅守が光った。

 日本では珍しいブラジル出身のジョゼ・ネトヘッドコーチ(HC)が「強度の高い守備の徹底」へ意識変革を促している。ネトHCも選手も「まだまだ未完成」と口をそろえるが、選手たちの姿勢は明らかに昨季とは違う。

ドリブルする関野剛平 [写真]=2018年10月7日、桜田史宏(道新スポーツ)

■「外国人選手でも、強く当たって行かない時はコーチが怒る。だから、一人一人が相手に与えるプレッシャーが昨季とは違う」(関野剛平
 相手のエース封じに強いこだわりを持つ関野は、仲間の意識の変化をこう表現する。それぞれがミスマッチを恐れずマークマンに厳しいプレッシャーをかけてボールの動きを止め、ミスやタフショットを誘う。スチールやディフェンスリバウンドから速攻につなげるのが、今季のレバンガの基本方針だ。

積極的に仕掛ける松島良豪 [写真]=2018年10月6日、井上浩明(北海道新聞)

■「オフェンスはディフェンスから始まると(HCから)口酸っぱく言われている。オフェンスはシュートで終われば問題ないというスタンス」(松島良豪
 今季、得点力向上を期待されている松島の言葉も、この方針を補強する。昨季まで指揮を執った水野宏太前HC(現A東京トップアシスタントコーチ)は、徹底したスカウティングにより対策を講じるのが持ち味で、決まり事が非常に多かった。選手たちは「今季はやることがシンプル」と異口同音に話す。

 一方、シンプルなだけに難しいこともある。

■「理想のスタイルを続けるには、フィジカルコンディションが大事。強固な基礎作りをしてから、周りを固めていく」(ネトHC)
 8月半ばにチームに合流した指揮官は、開幕まで時間がないにもかかわらず、旗印に掲げる守備の練習をすぐには行わなかった。盟友のストレングスコーチ、ディエゴ・ファルカオが主導する体づくりを積み重ねなければ、体が持たないという判断からだった。強靱なフィジカルを生かしたプレーを試合中、そしてシーズンを通して出し続けるためのトレーニングは、練習とは別に開幕後も続いており、これまで以上の「強さ」が各選手に求められている。

体を張って相手の攻撃を防ぐ野口大介 [写真]=2018年10月13日、藤井泰生(北海道新聞)

■「HCのスタイルを実践できれば、強豪相手でも十分守れることはわかった。でも、ムラをなくさないと強くならない」(野口大介
 開幕後4試合は2勝2敗ながら平均失点が62.75点とリーグ最少で、リバウンド数はリーグ最多だったが、その後は10月24日の千葉戦で110失点を喫するなど、守備を崩される試合が増えた。試合によって、あるいは時間帯によって、選手たちが出すエネルギーに差があることはネトHCも再三指摘している。

■「HCから求められているバスケを、皆さんが思っているよりも自分たちはできていない」(松島良豪
 守備重視の看板は選手たちの意識改革によるところが大きく、体づくりや戦術は発展途上だ。シーズン後半に新たな顔が見えてくれば、上位をうかがえるようになるはずだ。

文・安房翼(北海道新聞)