2018.11.17

20歳という人生の節目にプロ入り選択、日本バスケ界の将来を担う岡田侑大

プロとしての第一歩を踏み出したシーホース三河の岡田侑大 [写真]=B.LEAGUE
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 日本バスケットボール界の将来を担う逸材の一人がBリーグのコートに足を踏み入れた。11月16日に行われたシーホース三河名古屋ダイヤモンドドルフィンズの一戦、第4クォーター残り2分14秒に出場したのが三河の特別指定選手として加入した岡田侑大だ。京都府出身で地元である東山高校の3年生時にはウインターカップ準優勝に貢献し、その後進学した拓殖大学でも活躍してチームのエースとして期待されていた。

 ボールハンドリングと鋭いドライブ、ミドルレンジからのシュートに定評がある。見るものをワクワクさせるようなプレーをしてきた彼が20歳という人生の一つの節目で決断した、大学中退、そしてプロバスケットボール選手としての道。彼が大きな決断をした理由には大好きなバスケットボールとして人生をどう過ごしていくかにあった。

「いろいろな人に相談させてもらって、自分自身がバスケットボール選手として生きていけるという時間はそんなに長くないと思っていました。長くても30歳代後半だと感じている中で自分自身が大好きなバスケットボールでチャレンジできるところまで行きたかったです。さらには同じ年齢の世代よりも2年早くプロとしての素晴らしい経験ができると思うので、プロの選手としての道を選びました」

池内泰明監督の後押しもあり、拓殖大学を中退してプロの世界に飛び込んだ岡田侑大 [写真]=鳴神富一

 その決断の裏には拓殖大学の池内泰明監督の大きな後押しと日本バスケ界を変えたい気持ちがあった。「普通の大学の先生であれば、エースを2年生の段階でチームから離れることに対して許してくれないと思います。ただ、池内監督はアメリカならアーリーエントリーなどでNBAやプロになる選手も多くいる。その中で日本もそうなっていかないといけないと言っていました。鈴木貴美一ヘッドコーチと監督との接点もあって、池内監督は『三河に行ってほしい』と勧めてくれました。本当にあんなに素晴らしい先生はいないと思っています」と彼は池内監督への感謝を述べた。

 そして三河を選んだ理由を問われ「小さい時から栃木(ブレックス)と三河は憧れの存在でした。三河から声を掛けてもらった時はうれしかったですし、ありがたがったです。自分の中では比江島慎選手(現ブリスベン・ブレッツ)が大好きで、比江島さんが三河でプレーしていた際のオフボールの動き方など非常に勉強していました。いつもプレー面で参考にさせてもらっています」と、“憧れ”という言葉を使ってコメントした。

 点差が離れた時間帯で出場を果たし、ゴール下でパスを受け、見事なフェイクで冷静に記念すべき初得点も挙げた。「正直ホッとしています。鈴木HCに声を掛けられた瞬間、実はちょっと準備していなかったので驚きました。コートに出た瞬間にファンの皆さんが暖かくを迎えてくれて、少し緊張はしましたが、初得点ができて良かったかなと思っています。今まではBリーグを見るという立場にいて、実際に何試合かアリーナに足を運んだこともありました。その時も入場シーンとかの演出を見て非常にテンションが上がって、憧れていました。今日実際コートに足を踏み入れて、プロになったんだなという実感が湧いた感じでした」とデビュー戦を振り返り、今シーズンの目標とプロとしての将来を次のように語った。

デビュー戦でも外国籍選手相手にも臆さず1対1を挑んだ [写真]=鳴神富一

「まだ今はチャンスが少ないと思いますが、今シーズンまでにはチームの中での競争に打ち勝ってスタートから出たりシックスマンとしてチームに貢献できるようにがんばっていきたいと思います。その先に日本代表という道もあって、Bリーグに来れば代表でプレーする面々と対戦できる機会が数多くあるので、すごくいい経験になると感じています」

 日本を代表する逸材が経験と鍛錬を積んで、輝きをコート上で多く見せ始た時。それが三河にとっても岡田自身にとっても、明るい未来が待っているだろう

文・写真=鳴神富一

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