すみぽんが挑戦!
藤岡麻菜美のクロスオーバー 3つのコツ

こんにちは。87Basketball Lab代表の宮本將廣です。東京在住の道産子です。小学生でミニバスを始めて、大学で地域スポーツとコーチングを学び、その後は学生とクラブチームを立ち上げ、バスケから学べることを日々探求しています。今季から個人ブログで「レバンガ北海道から学ぶバスケットボール」を書いています。よろしくお願いします!
■完成度の高い新潟のバスケ
レバンガ北海道は滋賀での戦いで今季初の同一カード2連勝をつかみ取った。レバンガらしいバスケットボールが展開され、アウェーの地に響いた「がんばれレバンガ」の応援に胸を熱くしたブースターも多かったと思う。この調子で次のゲームも勝利をつかみとりたい!
そんなレバンガ北海道が今節、ホーム・北海きたえーるで戦うのは今シーズン、Bリーグでも完成度の高い新潟アルビレックスBBだ。
今季の新潟は中地区首位を走り、今ノリにノッている。
昨季の得点王で、今季も得点ランキング首位を走るガードナーとスピードスター五十嵐のユニットはBリーグ屈指の破壊力を持っている。
さらに今シーズン加わった新戦力と若手のフィット、またベテランを中心としたゲームコントロールとグッドスペースの構築は新潟のバスケットの完成度を物語っている。そんな新潟に勝利をするのは正直非常に困難なミッションだが、滋賀戦をきっかけに、レバンガの奮起に期待したい。
■新潟の攻撃はガードナーが軸
鍵を握る1つに新潟のピックプレー(※注1)への守り方とプレーエリアの限定が挙げられる。新潟のピックプレーは基本的にガードナーにいい状態でボールを持たせるようにフォーマットされている。
またガードナーは非常にプレーエリアが広い選手で、スリーポイントも高確率で沈めてくるが、比較的、右ウィングとトップからボールを持つことを好む。
ガードナーの好む形でボールを持たせない。または、ガードナーをきっかけとする新潟のオフェンス(攻撃)の展開に違和感を持たせることができれば、その後の新潟のオフェンスのリズムを狂わせることは十分に可能だ。リズムが狂うことで、そこから展開される日本人選手のスリーポイントの脅威も軽減されるはずだ。
■レバンガはリバウンド確保し速攻を
新潟の外国籍選手はディフェンスではリング近辺を守る傾向が強い。北海道のオフェンスは、まずしっかりリバウンドを確保し、彼らが戻ってくる前にファストブレイク(速攻)を狙いたい。ハーフコートオフェンスでも彼らは基本的にペイント(※注2)内から積極的には出てこないため、リング近辺でブロックされる怖さがある。
ただピックプレーなどの場面でも、外国籍選手はペイント近辺にポジションを取ることが多く、しっかりピックをかけることができれば、ボールマン(ボール保持者)のアタックからストップして、ペリメーター(※注3)でシュート、またそのアタックからウイングやコーナーの選手へのキックアウトパス(※注4)からスリーポイントなどは比較的ノーマークになることがある。北海道はそこを見極めしっかり決め切りたい。
多嶋選手のアタック、関野選手のスリーポイントに期待したい!
■鍵握るアタックする勇気
大前提として北海道がゴールに向かってアタックしていく、シュートを打ち切る勇気が必要だ。
何よりバスケットボールの原理原則はそこにある。
今、北海道に1番必要なものは「勇気」だと思う。滋賀戦の勝利をきっかけに、コートで戦う選手もそれを取り囲むチーム、ブースターも勇気を持ってこの戦いに挑みたい。
きたえーるが勇気を持って1つになることができれば、必ずチャンスは生まれると思う。
「がんばれレバンガ」
今こそこの言葉をコートで戦う選手たちに、そして応援する自分自身の心に響かせたい。
※注1 ピックプレー
オフェンス(攻撃)の戦術の1つで、ボールマンのディフェンスにスクリーン(※)を仕掛けるプレー(=ピック)。その後の展開としては、スクリーンをかけた選手(スクリナー)がゴール方向に飛び込む(=ロールorダイブ)、または外に開く(=ポップ)という選択肢がある。
※スクリーン
攻撃のときに使われ、味方をマークしているディフェンスに対し、進路にポジションを取ることによって動きを遅らせ、味方の選手をフリーにさせる、または味方に有利な状況を作り出すプレー。
※注2 ペイント
ゴール近辺に区切られている長方形の区域。攻撃側の選手が3秒を超えてとどまることはできない。
※注3 ペリメーター
ペイントからスリーポイントまでのエリアを指す。このエリアのシュートは実は非常に難しい。
※注4 キックアウトパス
ペイントエリアにドリブルドライブを仕掛け、ディフェンスがボールマンに寄った時にアウトサイドの選手に出すパス。
文・宮本將廣(87Basketball Lab代表)
<みやもと・まさひろ>札幌市出身。日新ミニバス(北海道大会出場)でバスケを始め、陵北中(北海道大会3位)、札幌第一高、成蹊大(東京)。高校時代は札幌のクラブチームOJINZ所属。大学時代に中学校のバスケ部コーチを始め、2014年に学生を中心としたクラブチームTOKYO ANDERSEN(西東京市)を設立、18年春まで代表兼コーチとして活動。17年に87Basketball Labを立ち上げスポーツの魅力や学びを発信。JBA公認C級コーチ。30歳。