2019.04.15

千葉ジェッツふなばしとミクシィが資本提携締結。1万人収容のアリーナ建設へ

1万人収容の夢のアリーナ建設実現に千葉ジェッツはミクシィと資本提携を行うと発表した [写真]=千葉ジェッツ
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 4月14日、Bリーグ東地区連覇を決めたアルバルク東京戦後、千葉ジェッツを運営する千葉ジェッツふなばしの島田慎二社長が今後の中長期戦略を発表した。それによると、千葉ジェッツふなばしは株式会社ミクシィと資本提携を締結させて1万人収容のアリーナ建設を目指すとともに、フロントの人材強化を進めていくという。

 2010年に千葉県初のプロチームとして創設され、その後、bjリーグ、NBLを経て16年にBリーグに所属する千葉は、Bリーグ1の集客力と天皇杯3連覇、強豪がそろう激しい戦いが繰り広げられた東地区を2シーズン連続で制するなど、人気と実力を兼ね備えるクラブに成長した。一方、常に満員御礼の状況になっているということは裏を返せばチケットが手に入りにくい制約を生んでいる。このままではブースターの満足度をあげることができないと考えた千葉が、これまで多くのブースター・ファンの要望に応えてきただけに新アリーナの建設に動くことは当然と言えるだろう。

 島田社長は「まず船橋アリーナを満員にして、それを1試合だけでなくシーズン中も継続的に行うことを目標にしてきた。さらにチケットの価格を値上げしてもそれが変わらなかったので、新アリーナ建設に踏み出すことができた」と、フェーズを踏んで新アリーナ建設を決意するに至ったとコメント。さらに「このアリーナが実現すれば、より多くのブースターの皆さまに千葉ジェッツの試合を体験いただくことができるようになる。今まで以上に多くの方にお越しいただき、多くの声援をいただける環境ができれば、船橋から世界・アジアへ挑戦できるチームに成長していけると信じている」と、力強く語った。

今回の締結で「船橋から世界・アジアへ挑戦できるチームに成長していけると信じている」と語った千葉ジェッツふなばしの島田慎二社長 [写真]=千葉ジェッツ

 新アリーナについてはこれから建設地、時期などを詰めていくという。「年間でホーム開催の試合は36試合程度。それだけにバスケ以外のイベント、ライブやeスポーツの誘致もやっていきたい。民設民営のアリーナはJリーグ、プロ野球を含めて、日本では初めてではないか。ミクシィをいう素晴らしいパートナーとともに進めていきたい」と、島田社長は意気込んだ。資本提携により、ミクシィは実質的に千葉のオーナー企業となるが、島田社長は「ミクシィは支えてはくれるが、実質の経営は我々が行うことになっている」と強調した。

「(優勝が決まった)今日という素晴らしい日に発表できてうれしい」と語ったのは、自身も千葉のファンと公言するミクシィの木村弘毅社長。報道陣の前に立ち、「これまでも仲良くさせていただいていた島田社長からラブコールを受けた。千葉ジェッツは地元に愛される素晴らしいチームであることは認識しているが、グループ会社に入っていただいたほうが株主に対し投資対効果を説明しやすくなる」と、資本提携の意味を語る。また、千葉の魅力を問われると「“強い”、“魅せられる”というスポーツチームにとって大切な2大要素を備えていることに加え、常に新しいものを受け入れる姿勢は評価をしてきた。今回の新アリーナ建設もその1つで、常に変わっていこうという意志の表れだと思う。島田社長を含めた経営陣も魅力の1つであり、今後は手を取り合って進めていきたい」と、ビジネスパートナーに期待を寄せていた。

「今後は手を取り合って進めていきたい」と千葉ジェッツに期待を寄せたミクシィの木村弘毅社長 [写真]=千葉ジェッツ

 これまでもXFLAGの冠試合で様々なライブパフォーマンスやサプライズ演出を披露してきたミクシィ。今後も千葉をサポートして、バスケットボール界を盛り上げてくれることを期待したい。

取材・文=入江美紀雄

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