2019.04.26

調子上向きの2チームが激突、準々決勝唯一の同地区対決にして昨季の再戦を制するのはどちらか

レギュラーシーズンでは琉球が名古屋Dに対して5勝1敗と勝ち越している [写真]=兼子慎一郎
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

琉球ゴールデンキングスvs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(@沖縄市体育館)
第1戦:4月27日13時10分、第2戦:4月28日13時10分、第3戦:4月29日19時40分※2戦先勝方式

 今季のチャンピオンシップクォーターファイナル4カードの中で、最もストーリー性のある顔合わせだ。2シーズン連続で西地区を制した琉球ゴールデンキングスが迎え撃つのは、昨季もホームでクォーターファイナルを戦った名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。その1戦目に足をすくわれたことを、琉球は忘れていないはず。一方の名古屋Dも結局は琉球の地力に屈した上、西地区に戻った今季は直接対決で1勝5敗と大きく負け越した。4カードで唯一の同地区対決でもあり、セミファイナル進出を賭けたこの決戦は互いに強く期するものがあるに違いない。

 シーズン中盤に正念場があった琉球も3月は9勝3敗、4月は6勝2敗と右肩上がりでレギュラーシーズンを終了。特に最終節を戦った滋賀レイクスターズには1勝3敗と苦しめられたが、2戦とも6点差という僅差ながら連勝で借りを返した。1戦目では2試合ぶりに出場した橋本竜馬が今季3度しかなかった2ケタ得点を挙げ、今季最多の5スティールもマーク。橋本が攻守に持ち味を発揮したことで、チームは大舞台を前に役者がそろった感もある。

 対する名古屋Dは、ライジングゼファー福岡との1戦目で相手の猛追を4点差でかわし、この時点でCS出場が決定。そして2戦目に第3クォーターまでの10点差を追いつき、延長の末に1点差で勝利したことで西地区2位、全体の第6シードでのCS進出となった。5勝7敗と苦しんだ3月の苦境から持ち直し、こちらも4月は6勝2敗と再浮上。最終節の連勝はその執念の象徴と言っていい。

 3ポイントを武器とする両者のその精度と、笹山貴哉の復帰が間に合うかどうかが運命の分かれ道になるのは間違いない。そして、昨季琉球でプレーしてその特徴を知り尽くすヒルトン・アームストロングの存在は、琉球にとって不気味だろう。その意味で、梶山信吾ヘッドコーチが3人の外国籍選手からどの2人をベンチ登録するかが非常に興味深いところだ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・琉球(ヘッドコーチ:佐々宜央)
石崎巧
橋本竜馬
並里成
金城茂之
ナナーダニエル弾
須田侑太郎
ジェフ・エアーズ
岸本隆一
寒竹隼人
田代直希
アイラ・ブラウン
ジョシュ・スコット(インジュアリーリスト)
古川孝敏
ケビン・ジョーンズ
スコット・モリソン

・名古屋D(ヘッドコーチ:梶山信吾)
中務敏宏
笹山貴哉
張本天傑
安藤周人
中東泰斗
ジャスティン・バーレル
クレイグ・ブラッキンズ
満田丈太郎
小林遥太
菊池真人
笠井康平
木下誠
ヒルトン・アームストロング

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