2019.04.26

最右翼と激突する富山グラウジーズ、オフェンスのカギを握る大塚裕土は「勇気や覚悟も持たないといけない」

初出場のCS、千葉戦に挑む[写真]=兼子慎一郎
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 ラストゲームで悲願の初めてチャンピオンシップ出場権を獲得した富山グラウジーズ。ワールドカップ予選とBリーグオールスターゲームの開催に続き、今度は富山がバスケットで地元を沸かせる出番が来た。

 大塚裕土は、「実はホームで(シーホース)三河に連敗した時、少し諦めムードというか重い雰囲気になっていました。だけど、その後ライバルチームの敗戦などで “もしかしたらチャンスがやって来た” という期待が出てきて。レギュラーシーズン最後までいろいろなチームを巻きこんで最後自分たちがつかみ取りましたが、チームはハラハラしながら、ファンの皆さんは逆に楽しめた感じだったのではないでしょうか」と、チャンピオンシップ進出の感想を冷静に語った。

 勢いを持ってポストシーズンの戦いに臨むが、クォーターファイナルの対戦相手はレギュラーシーズン史上最高勝率を記録した優勝候補の千葉ジェッツ。「まずは相手の攻撃回数を減らさないといけないです。相手のオフェンスでの脅威はたくさんあります。点差を離される時は連続で3ポイントシュートを決められる、さらにはギャビン・エドワーズに走られてスコアされるなど一気にドカンとやられてしまう印象です。強いチームと戦う時は何かを捨てないといけないという勇気や覚悟も持たないといけないかなと思っています」と戦い方を分析した。

 3ポイントシュートといえば、大塚だって負けていない。自分のアウトサイドシュートでの得点がチャンピオンシップはカギになるという言葉を残した。

「レギュラーシーズン最終節で0点に終わって、フラストレーションも溜まりました。それでも実際スタッツ見たら悪くないですし、自分がシュートを決めると会場も盛りあがってくれるのは実感しています。期待されているアウトサイドシュートで石井講祐と自分のどっちが多く決めるか、もちろん自分が決めますよ」

「優勝したら、苦しい時でも一緒に乗り越えて来てくれた家族と分かち合いたい」と語った大塚。そして、「トロフィーよりも昔できなかったシャンパンファイトをしたい」と笑顔を見せた。苦労人でもある彼のシュートがチャンピオンシップでの栄光をつかみ取るためのカギになるに違いない。

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