2019.04.27

新潟アルビレックスBBはチャレンジャー精神が問われる、アルバルク東京は田中大貴の調子が気がかり

CS初出場の新潟が昨季王者のA東京に挑む [写真]=兼子慎一郎
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

新潟アルビレックスBBvsアルバルク東京(@シティホールプラザアオーレ長岡)
第1戦:4月27日18時5分、第2戦:4月28日14時5分、第3戦:4月29日16時5分※2戦先勝方式

 初めて中地区を制し、堂々の第2シードでチャンピオンシップの舞台に臨む新潟アルビレックスBB。クォーターファイナルは東地区と中地区の激突が4カード中3カードを占めるが、中地区では唯一新潟が上位の立場で戦うこととなる。しかし、その相手は昨季王者のアルバルク東京。強敵にどう立ち向かうか、チャレンジャー精神が問われる戦いとなる。

 地区優勝を果たした勢いで最終節を迎えたはずが、1戦目は横浜ビー・コルセアーズに苦戦。第1クォーターに31得点を奪いながら後半は受け身になってしまった感があり、ダバンテ・ガードナーのブザービーターで金星提供を免れる冷や汗の勝利だった。それでも2戦目はタイムシェアを強調しつつ後半に突き放し、レギュラーシーズンを10連勝で締めた。1戦目で鵜澤潤が14得点、2戦目で渡辺竜之佑が11リバウンドとタイムシェアに数字も伴い始めている。

 田中大貴を欠いたとはいえ、A東京もレバンガ北海道の奮闘にやや手こずった印象があったが、攻守に成果を残して連勝で終えた。1戦目は日本人選手の得点力が際立って96得点。2戦目も日本人選手の得点バランスを維持した上で、ディフェンスの精度を上げて15スティール。リバウンドが21本と極端に少なかったのは、相手に23個のターンオーバーを犯させてシュートまで行かせなかったことに起因している。

 この両者で気になるのはコンディション面だが、最終節に1試合ずつ欠場した柏木真介ラモント・ハミルトンはしっかりと整えてくるだろう。問題は、A東京で最も支配力のある田中だ。田中不在でも最終節は連勝できたが、新潟相手ではそうはいかないはず。第12節の対戦では田中が出場した1戦目を新潟が取り、欠場した2戦目はA東京の勝利という意外な結果も出ているが、それでもA東京の軸は田中であり、新潟が最も警戒すべき選手。どこまでキレを取り戻せているかによって展開は大きく変わるに違いない。

文=吉川哲彦

■ロースター
・新潟(ヘッドコーチ:庄司和広)
山口祐希
柏木真介
五十嵐圭
髙橋浩平
鵜澤潤
石井峻平
渡辺竜之佑
森井健太
上江田勇樹
池田雄一
ラモント・ハミルトン
ダバンテ・ガードナー
アマンゼ・エゲケゼ
今村佳太
・A東京(ヘッドコーチ:ルカ・パヴィチェヴィッチ)
小島元基
齋藤拓実
安藤誓哉
馬場雄大
正中岳城
ザック・バランスキー
菊地祥平
竹内譲次
田中大貴
ジャワッド・ウィリアムズ
ミルコ・ビエリツァ
アレックス・カーク
シェーファーアヴィ幸樹

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