2019.05.04

勝利すれば悲願のB1昇格、千載一遇のチャンスをものにできるのはどちらか

熊本の中西良太(左)と島根の佐藤公威(右) [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

熊本ヴォルターズvs島根スサノオマジック(@熊本県立総合体育館)
第1戦:5月4日17時、第2戦:5月5日14時、第3戦:5月6日14時※2戦先勝方式

 昨季はB2プレーオフで3位決定戦に回り、その後の入替戦までは駒を進めながらB1昇格を逃した熊本ヴォルターズ。西地区を制した今季はホームで「B2 PLAYOFFS 2018-19」を戦うチャンスを手にしながら、群馬クレインサンダーズの勝負強さに屈し、昨季に続いて3位決定戦に望みを賭ける。

 群馬戦は第1クォーターの29失点が最後まで響いて黒星スタート。2戦目は逆に第1クォーターで26-12と先手を取り、その後もディフェンスで踏ん張って25点差でリベンジした。しかし、息を飲む接戦となった3戦目は第4クォーターに最大8点ビハインドから再三迫りながらあと一歩届かず、1点差という悔しい敗戦となった。3戦目は中西良太とチリジ・ネパウエ、福田真生の活躍が光ったものの、得点源のチェハーレス・タプスコットが9得点にとどまり、1戦目と2戦目で5本ずつ決めた古野拓巳の3ポイントが不発、1戦目で20得点の俊野佳彦が無得点に沈んだのが痛かった。

 対するは、一昨季はファイナル進出ですんなりとB1昇格を決めた島根スサノオマジック。しかし今回は信州ブレイブウォリアーズのディフェンスに苦しみ、3位決定戦にチャンスをつなぐこととなった。1戦目は日本人選手を抑えられ、最高得点は相馬卓弥与那嶺翼の6得点。背水の陣の2戦目は北川弘が11得点と奮起したが、ロスコ・アレンが12得点と数字を落とし、第2クォーターで4得点と失速したことで前日から4点少ない57得点止まりだった。

 自動昇格を逃した両者だが、この3位決定戦に勝利すれば入替戦を経ずしてB1昇格の悲願が成就する。千載一遇のチャンスをものにできるかどうかは、昇格への思いの強さ次第。西地区でしのぎを削り、熊本が4勝2敗と先行した対戦成績は大きな意味をなさないだろう。熊本では昨季入替戦で活躍しながら悔しい思いをした中西や古野、島根では昨季B1で味わった屈辱を晴らしたい佐藤公威や相馬がチームを引っ張らなければならない。

文=吉川哲彦

■ロースター
・熊本(ヘッドコーチ:保田尭之)
中西良太
菊池広明
福田真生
俊野佳彦
本村亮輔
寺下太基
古野拓巳
西谷亮一
チェハーレス・タプスコット
並里祐
チリジ・ネパウエ
柿内輝心
小林慎太郎
ジョシュ・ドゥインカー

・島根(ヘッドコーチ:鈴木裕紀)
佐藤公威
和田保彦
後藤翔平
阿部諒
相馬卓弥
小阪彰久
伊集貴也
ロスコ・アレン
与那嶺翼
コナー・クリフォード
北川弘
坂田央
グレゴリー・エチェニケ

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