2019.10.05

琉球ゴールデンキングスは日本人選手のサイズアップに成功、シーホース三河はリーグ屈指のオフェンシブチームに

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

琉球ゴールデンキングスvsシーホース三河(@沖縄市体育館)
第1戦:10月5日19時5分、第2戦:14時5分

 2シーズン連続でチャンピオンシップセミファイナルに駒を進めながら、あと一歩が遠かった琉球ゴールデンキングス。今季こそ壁を破ってファイナル進出と意気込んでいるはずだが、その前途は必ずしも安泰ではない。

 というのも、大型補強で話題を呼んだ過去2シーズンに比べ、今季は戦力流出が影を落としているからだ。複数の主力がチームを去り、日本代表クラスの新加入選手もいないとあって選手層はやや薄くなったと言わざるを得ない。その中で、NBAのコートに立った経験を持つジャック・クーリーを獲得できたことは好材料。まずは西地区3連覇を目指し、これまでに積み上げてきた戦い方を攻守両面で熟成させたい。2人だけとなった地元・沖縄県出身の並里成岸本隆一の奮起は欠かせないだろう。

 しかし、その琉球に開幕節からいきなりシーホース三河という難敵が立ちはだかる。チームの核2人を失った昨季は勝率5割ラインに低迷してCS出場を逃してしまった三河だが、捲土重来を期す今季は琉球とは対照的に積極的な補強を断行。同じ中地区の他チームで大黒柱を担っていた川村卓也ダバンテ・ガードナーを獲得するなど、復権への本気度が窺える。中軸を張り続ける桜木ジェイアール金丸晃輔も健在で、将来性のある若手にシフトしたガード陣の成長次第では、一昨シーズンのように中地区を独走で制することも十分に考えられる。

 ロースターが一新された琉球でポジティブな点を挙げるとすれば、昨季に比べて日本人選手のサイズが上がったこと。満原優樹福田真生はリバウンド面で一定の働きが期待できるほか、ディフェンスを重視する戦い方を考慮すると小野寺祥太長谷川智也の体を張ったディフェンスもチームにフィットするはずだ。リーグ屈指のオフェンシブチームに仕上がっている三河は、そのポテンシャルを証明するには十分な相手。ここで自信をつけられるか否かが、今後のチームの行方を左右することにもなるだろう。

文=吉川哲彦

■ロースター
・琉球(ヘッドコーチ:佐々宜央)
石崎巧
福田真生
並里成
デモン・ブルックス
長谷川智伸
岸本隆一
寒竹隼人
田代直希
満原優樹
小野寺祥太
ジョシュ・スコット
ジャック・クーリー

・三河(ヘッドコーチ:鈴木貴美一)
會田圭佑
川村卓也
岡田侑大
長野誠史
森川正明
熊谷航
金丸晃輔
根來新之助
加藤寿一
桜木ジェイアール
ミッケル・グラッドネス
クリス・オトゥーレ
ダバンテ・ガードナー

BASKETBALLKING VIDEO