2019.10.12

昨季中地区の優勝を争った両チーム、新潟アルビレックスBBは連係面を改善できるか

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

新潟アルビレックスBBvs川崎ブレイブサンダース(@シティホールプラザアオーレ長岡)
第1戦:10月13日18時5分、第2戦:10月14日14時5分

 昨季中地区の優勝を争った両者が第2節で早くも激突。昨季は3勝3敗と互角の戦いを演じているだけに激しいつばぜり合いを期待したいところだが、地区王者とはいえ絶対的得点源が流出してしまった新潟アルビレックスBBに対し、本格的に移籍市場で動きだして万全の態勢を整えた川崎ブレイブサンダースがリベンジを期する構図となっている。

 新潟は開幕節で、昨季チャンピオンシップクォーターファイナルの再戦となったアルバルク東京に挑み、再びその壁にはね返された。1戦目は59得点とオフェンスが空回りしたものの、2戦目は84得点。期待のルーキーであるニック・パーキンズは多彩な得点パターンで連日の29得点と、チームに不可欠な即戦力であることを証明した。2戦目で7アシストの森井健太も成長の跡を誇示。課題はむしろ、2戦とも90失点前後のディフェンス面であることが浮き彫りになった。

 一方の川崎は宇都宮ブレックスに連勝し、千葉ジェッツを連破した昨季同様に絶好のスタートを切った。1戦目はハードなディフェンスを40分間維持して後半に流れを引き寄せ、2戦目は14点ビハインドの試合終了残り6分34秒から20-0のビッグランでひっくり返す鮮やかな逆転劇。開幕に間に合わないとみられていた篠山竜青辻直人はそろって出場し、中でも篠山は2戦計33得点でチームをけん引。新加入のマティアス・カルファニジョーダン・ヒースもチームにフィットしたところを見せた。

 新しいスタイルを模索している新潟としては、トランジションオフェンスとピック&ロールの精度、ディフェンスのシステムと強度に磨きをかけたいところ。前節のパーキンズは数字こそ残したが、ピック&ロールなどでチームメートと呼吸が合わない場面も散見した。今節はまず、パーキンズを含むチーム全体の連係面がどこまで改善されているかという点に要注目。ホームで今季初勝利を挙げ、昨季つかんだ自信を取り戻すことができるか。

文=吉川哲彦

■ロースター
・新潟(ヘッドコーチ:庄司和広)
柏木真介
五十嵐圭
髙橋浩平
鵜澤潤
石井峻平
森井健太
上江田勇樹
今村佳太
池田雄一
ニック・パーキンズ
ラモント・ハミルトン

・川崎(ヘッドコーチ:佐藤賢次)
藤井祐眞
林翔太郎
青木保憲
篠山竜青
辻直人
鎌田裕也
マティアス・カルファニ
ニック・ファジーカス
大塚裕土
熊谷尚也
長谷川技
ジョーダン・ヒース

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