2019.10.22

強豪撃破で勢いづく秋田ノーザンハピネッツ、勝利のポイントはディフェンス

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

秋田ノーザンハピネッツvs千葉ジェッツ(@CNAアリーナ☆あきた)
10月23日19時5分

 秋田ノーザンハピネッツが昨季西地区王者の琉球ゴールデンキングスに土をつけてみせた。1点ビハインドで突入した1戦目の第3クォーターにジャスティン・キーナンが持ち前の得点力を発揮。このクォーターだけで15得点を挙げたキーナンの活躍で流れをつかんだ秋田は、第4クォーターも勢いに乗って29得点を叩きだし、19点差をつける会心の勝利を飾った。2戦目は逆に第3クォーターに主導権を明け渡して敗れたが、アウェーで琉球と1勝1敗の五分に持ちこんだことは価値がある。前々節のアルバルク東京戦に続く大きな勝利の余韻も冷めやらぬまま、今節は千葉ジェッツに挑む。

 その千葉は、昨季の準優勝チームとしては思いがけず苦しんでいる。前節の川崎ブレイブサンダース戦は1戦目を落とし、2戦目は怒とうのオフェンスで前半に21点差をつけたにもかかわらず、第3、第4クォーターはいずれも失点が30点台に達するまさかの事態で大逆転負けとなった。一気呵成のオフェンスで相手を飲みこむ勝ちパターンを逆に許してしまい、相手の反撃の芽を潰そうと早めにタイムアウトを取っていったことも裏目に出てしまった。昨季レギュラーシーズンで8敗しか喫していないチームが、今季は7試合目で早くも5敗。選手のメンタル面の低下が危惧される状況だ。

 A東京と琉球に続いて千葉も撃破すれば、秋田は一気にダークホースとして注目されることにもなる。千葉の現状を考えるとその可能性は決して小さくないだろう。そのポイントになりそうなのがディフェンスだ。秋田のファウル数は1試合平均で18.7個だが、昨季に比べると強度が維持されつつも、もったいないファウルは減っている。一方で千葉は1試合平均19.1個と秋田より多く、7試合中5試合で80失点以上を喫している原因の1つになっている。ファウルせずに守りきれるかどうかという点は、両者にとって勝敗の行方に少なからず影響を与える重要な分かれ目になる。

文=吉川哲彦

■ロースター
・秋田(ヘッドコーチ:前田顕蔵)
細谷将司
野本建吾
白濱僚祐
今川友哲
伊藤駿
中山拓哉
長谷川暢
保岡龍斗
ウィリアムスニカ
ハビエル・カーター
ジャスティン・キーナン
カディーム・コールビー
古川孝敏

・千葉(ヘッドコーチ:大野篤史)
ジョシュ・ダンカン
富樫勇樹
マイケル・パーカー
コー・フリッピン
田口成浩
晴山ケビン
大宮宏正
ニック・メイヨ
西村文男
藤永佳昭
ギャビン・エドワーズ
原修太
小野龍猛

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