2019.10.28

【単独インタビュー】「チャンピオンになるためにすべてを捧げてきた」カイル・ラウリー

リラックスした表情でインタビューに答えてくれたカイル・ラウリー [写真]=伊藤大允
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16年ぶりに開催された『NBA Japan Games 2019 presented by Rakuten』。日本のNBAファンが待ち望んだこの試合に、昨シーズン、チーム史上初めてチャンピオントロフィーを持ち帰ったトロント・ラプターズやってきた。今回、ラプターズを長年支えているカイル・ラウリーにインタビューするチャンスを得た。優勝してからの変化や2連覇を目指すシーズンについて話をうかがった。

写真=伊藤 大充
取材協力=アディダスジャパン

「オフは家族中心に、家で子供と遊んだり、のんびり過ごしました」

――昨シーズン、初めてNBAチャンピオンとなりました。地元のトロントは熱狂の渦に包まれていましたが、あなたの周りに変化はありましたか?
ラウリー
 特に何か大きく変わったことはありませんが、今までよりも注目を集めるようになったと実感しています。皆さんとてもいいファンなので楽しいことは増えた。しかし、何か劇的に変わったということはありません。

――オフの過ごし方は?
ラウリー
 子供と遊んだり、家でのんびりしたり。オフは家族中心に過ごしました。

――NBAチャンピオンになったことはあなたに何をもたらしましたか?
ラウリー
 チャンピオンになるために努力を重ね、チャンピオンになるためにすべてを捧げてきました。だからこそ、すべてが報われたのだと思っています。

初のチャンピオンとなったオフもこれまでと変わらないように過ごしたという [写真]=伊藤 大充

――カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズに移籍)、ダニー・グリーン(ロサンゼルス・レイカーズに移籍)がチームから離れましたが、今シーズン、あなたの仕事は変わりますか?
ラウリー
 もちろん変わると思います。彼らの分も含めてもっと点を取らなければいけなくなるでしょう。そのためにもよりハードワークをして準備しなければいけませんね。でも、これは毎シーズン感じていることで、選手構成が変わればそれに合わせて調整をしなければならないのです。当たり前のことだと思っていますよ。

――若い選手がラプターズには多く在籍していますが、彼らもこの優勝によって大きな自信を得たのではないですか?
ラウリー
 チャンピオンになるには毎日、毎晩努力をしなければならないことを彼らも学んだと思います。「チャンピオンになるためには常に努力を重ねないといけない」、ということをさらに強く感じてくれていると思っています。

――ディフェンディングチャンピオンとして迎えるシーズンは心持ちが違いますか?
ラウリー
 とにかく努力をして、毎年チャンピオンになれるように準備をする。昨シーズン優勝したからといって、そのアプローチが変わるということはありません。

――タイトルを守るというよりも攻める意識ですね。
ラウリー
 ここ数シーズンは僕らに勝つことを目標にするチームが増えるので、激しい戦いになると思っています。

「『今の自分に満足しない』、『自分を良くしたい』というマインドセットが大切」

――日本は確か初めてだと思いますが。
ラウリー
 そうなんです。とても美しい街ですね。残念ながら練習と試合会場の往復で色々なところに足を運べなかったのですが、探索したいと思っています。

――何か日本食を食べました?
ラウリー
 お寿司が最高! とても新鮮で本当に美味しかったです。

――今回のNBAジャパンゲームズではヒューストン・ロケッツと対戦します。この時期、西地区の強豪チームと戦うことにはどのような意味がありますか?
ラウリー
 素晴らしいことですね。(シーズン)MVPを獲得した選手が2人、ジェームス・ハーデンとラッセル・ウェストブルックがいるトップチームと戦うことで、開幕に向けての感触を得たいと思っています。

――今年の目標ももちろん優勝ですね?
ラウリー
 もちろん。毎年チャンピオンを狙っていますよ。

――最後にあなたが若い時と変わらぬパフォーマンスを維持している秘訣を教えてくださいますか?
ラウリー
 秘訣だというなら秘密のままで(笑)。もしそれを教えるとなると、引退の時が早く来てしまうかもしれません(笑)。

――(笑)。長い間プレーを続けるためにどのようにモチベーションを維持していますか。
ラウリー
 マインドセット(心持ち)だと言えます。毎年ベストの自分を発揮するために準備しますが、「自分に満足しない」、「自分をさらに良くしていきたい」と思うことですね。それが大切です。

カイル・ラウリー Kyle Lowry
1986年3月25日生まれ(33歳)/身長183センチ・体重93キロ/ビラノバ大学出身
[写真]=伊藤 大充

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