2019.11.20

<素顔の朝飛>② 自分ができることをやり続ける レバンガ北海道・多嶋朝飛コラム

千葉戦でマークを受けながらもシュートを放つ多嶋[写真]=11月17日、藤井泰生(北海道新聞)
北海道新聞・道新スポーツとバスケットボールキングのコラボ企画。レバンガ北海道の協力も得て、北海道のバスケ情報をお届けします。

 レバンガ北海道多嶋朝飛です。今季はブースター(ファン)のみなさんの応援にも背中を押され、10月26日のアウェー大阪戦では24得点を挙げることができました。試合後に記者の方から、キャリアハイ(自己最高記録)だったと聞きました。さて、今回は僕がどんな思いでプレーをしているか話そうと思います。

 おかげさまでメディアの取材を受ける機会が増え、「調子がいいですね」と声を掛けられることが多くなりました。もちろん得点できているのはうれしいのですが、一方で「点を取れたから調子がいいのかな」と考える自分がいます。

千葉ブースターの大ブーイングのなか、心を落ち着けてフリースローを狙う多嶋=11月17日、藤井泰生(北海道新聞)

■僕の出番。「やったろう」
 試合では攻撃だけではなく守備もしなければならず、その場の流れでボールが回って来ない時だってある。個人の数字は必ずしも勝敗と結びつくとは限りません。だから「点が取れる」イコール「調子がいい」と、単純に結びつけられることに違和感があるのです。

 内海ヘッドコーチからは「点を取りにいけ」と言われているし、攻めたいという気持ちも強く持っています。レバンガは外角のシュートが少ないので、自然とインサイドを利用したプレーが多くなります。外からの脅威が少ないと、大柄な外国籍選手に奮闘してもらうことになる。でも、このような状態が40分間続くのはチームとして良くない。

 そこで僕の出番。「やったろう」と思います。得点を重ねれば、相手のマークがきつくなりますが、その分、他の味方選手のマークは緩くなり、チームの得点チャンスが広がる。僕も含め、日本人選手がどれだけステップアップできるかが、レバンガにとって大切だと感じています。

 外からのシュートは、北陸高時代に竜青(B1川崎ブレイブサンダース篠山竜青)と組むようになり、プレーの幅を広げるために身につけました。自分ができることをやり続ける。この姿勢は高校生の時から変わりません。

自陣からドリブルでボールを運ぶ多嶋=11月17日、藤井泰生(北海道新聞)

■一喜一憂せず、淡々と次へ
 こう考えるようになったのは、高校時代に米大リーグでプレーしていたイチローさんの本を読んだことがきっかけです。僕は感情を前面に出すタイプではありません。イチローさんは、試合で活躍しても喜びを表面に出さず、淡々と次の準備に入る。そんな芯がぶれない強さに、ひかれるものがありました。

 進学した東海大や、プロになってからは、感情を抑えたプレーではなくて、熱さを求められることも多かった。でも、昨季のB1残留プレーオフの第2戦、第3戦は違いました。

 みんなが熱くなるからこそ、一つ一つのプレーやジャッジに一喜一憂しないように、あえて感情を抑えることに徹しました。「熱さ」はスポーツの醍醐味ですが、互いに負けられないゲームだから、感情のために自分自身がぶれて結果を出せなくなるのは嫌だった。その姿勢を貫くことが、チームのB1残留につながったことは、自分の中でストンと落ちるところがありました。

 今季は選手が入れ替わったことで、チームのスタイルも変わったけれど、自分のスタイルは変わらない。求められるプレーに応えるだけ。バスケットボールがうまくなりたいし、選手としての価値を上げたい。それはプロとして忘れちゃいけないことだと、心に刻んでコートに立ちます。

■関連リンク
<素顔の朝飛>① コートの外で… レバンガ北海道多嶋朝飛コラム
https://basketballking.jp/news/japan/20190926/191617.html