2019.11.21

技ありショットを決めた藤井祐眞、10月の『MONTHLY BEST of TOUGH SHOT』を受賞

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 ユーザーが対象ショットの中からナンバーワンタフショット『MONTHLY BEST of TOUGH SHOT』を決める、バスケットボールキングとカシオ計算機株式会社による共同企画。記念すべき第1回目(第1節~第6節対象)は藤井祐眞川崎ブレイブサンダース)が最多票を獲得した。

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 そこで今回、藤井に受賞記念品のG-SHOCK『GM-5600B-3JF』を贈呈し、ビッグショットについて話してもらった。また、元日本代表の渡邉拓馬氏が、どのようにしてこのシュートが生まれたのか、相手やチームメートとどのような駆け引きがあったのかなどを解説してくれた。

――まずは今回のショットを振り返ってください。
藤井 (ニック)ファジーカス選手からディフェンス(関野剛平)、かつゴール下付近にいたヘルプ(田渡修人)にも取られない、いい場所にパスが来ました。僕はディフェンスに腕をかけられていたので、オープンになっていた熊谷(尚也)選手にパスを出せませんでした。最悪フリースローを獲得できると思ってシュートを放ちました。

――キレイな軌道でリングに吸いこまれました。
藤井 ゴールがどこにあるかは、後ろ向きでしたがわかっていました。自分はゴールにアタックしていくプレーが多いため、日々の練習や試合をこなすことで感覚として身についていて。また、ボールもただ浮かせるのではなく、ゴールに向かっていくように回転をかけました。

相手に腕をつかまれながらもシュートを成功 [写真]=B.LEAGUE

――1試合平均得点が昨シーズンの8.9点から11.3点(第9節終了時点)とアップしています。その要因は何でしょうか?
藤井 佐藤賢次ヘッドコーチのスタイルでもあるスピーディーな展開のバスケが自分に合っているからだと思います。また、積極的に仕掛けてフリースローをもらう機会が増えたことも大きいです。

――G-SHOCKについても聞かせてください。
藤井 Bリーグ初年度にファイナル進出としてG-SHOCKをいただいて、ファイナルロゴが入っているので記念として飾ってあります。また、今シーズンの開幕戦では篠山(竜青)選手がMVPになって、G-SHOCKをもらっていたのでいいなと。今回いただいた時計の色は持っていないですし、シンプルなデザインなので私服に合わせやすいと思います。

――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
藤井 あまりこのような賞をもらうことがないので、受賞できてとてもうれしいです。投票してくれたファンの方々には感謝していますし、これからも応援していただけたらと思います。

 

元日本代表の渡邉拓馬氏はこう見る!

 第2クォーターの残り4分を切って1点差で、ショットクロックが6秒の場面。川崎ブレイブサンダースのナンバープレーとして、最初に熊谷尚也選手を狙って、その次にニック・ファジーカス選手のアウトサイドを狙って、ハンドオフするプレーだったと思います。熊谷選手がスペースを作り、相手の裏をついた藤井祐眞選手が飛び込んで得点を決めました。

 体を反転させてコースをズラして、自分が向いている方向を理解していたので手のフォロースルーだけはリングに向けて感覚で打っています。それがいいところにいって、NBA級のビッグプレーにつながったのかなと。普段からリングの位置がわかっている選手なので、ステップバックなど他のシュートでもいいシュートを打っています。そういった感覚を持った選手だと、このシュートを見て確信しました。

中地区首位の川崎で存在感を発揮している [写真]=B.LEAGUE

 また、ボールの回転の掛け方も素晴らしいです。ボールに回転を掛けられない選手が多いですが、藤井選手は指先まで神経を集中してやっていると思います。自分がスピードに乗っているので上に上げるイメージで、これはシュートタッチに優れた選手が選択する軌道。回転を掛ける方向を瞬時に判断するのは難しいんです。

 さらに、ファジーカス選手のパスも絶妙でした。これより前に出すと田渡修人選手にカットされますし、関野選手と床の間、届かない絶妙なところに落としています。隠れた好プレーは、ファジーカス選手のパスと熊谷選手のバックカット。もう少し時間があれば藤井選手がパスアウトできたと思いますが、時間がないのがわかっていたのでこういうシュートになったと思います。

 川崎は昔から派手なプレーが少なかった印象ですが、佐藤賢次HCに代わって大胆なプレーが出てきて今季最も警戒すべきチームだと感じています。外国籍選手が入れ替り、熊谷選手と大塚裕土選手も新たに加わりました。その中で藤井選手の存在感は大きいです。サイズはないですが、思いきってパフォーマンスできる数少ない選手。大学の後輩でもあるので頼もしいなと思いながら見ています。人間的にも素晴らしい選手なので、そういうところがプレーの端々に出ていると思います。あれだけシュートを打てるのも信頼されている証拠ですし。

インタビュー=酒井伸
写真=Bリーグ

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