2023.02.06

ららぽーと堺で繰り広げられたS.LEAGUEの熱戦をレポート…BEEFMAN、TEAM Q4湘南が勝利

ららぽーと堺で開催されたS.LEAGUE FINALシーズン14・15ラウンド [写真]=S.LEAGUE
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

新たに立ち上がったS.LEAGUEは1年間通してのシーズンを設定

「3x3 S.LEAGUE 2022−23 FINAL SEASON Round.14-15」がららぽーと堺で開催。S.LEAGUE(以下Sリーグ)は2022年に発足した3×3バスケットボールの国内リーグだ。

 Sリーグの大会を運営する株式会社ウィルの鄭竜基氏は、「いくつかのチームから『短期的ではなくシーズンで戦うリーグができないだろうか』というお話がありました。強化の部分でもシーズンを通して積み上げていくこともできるし、スポンサーからも長期のほうが支援を受けやすい。また参加する選手のモチベーションアップにもつながるということで、Sリーグが立ち上がったのです」と、設立の経緯を語ってくれた。

 こうして昨年の5月にスタートしたSリーグの初年度は、1stシーズン、2ndシーズン、FINALシーズンに分け、現在はFINALシーズンを実施中。1つのシーズンは約3カ月の期間で行われ、シーズン間はチームの強化や選手の入れ替えなどの期間にあてることにし、その後、次のシーズンが始まっていく。登録はシーズンごとに1チーム8名。シーズンごとにメンバーに入れ替えることも可能なのだが、ファイナルシーズンは両シーズンに参加した8名に限定とした。

シーズンを通してチーム作りをするのがSリーグの特徴 [写真]=S.LEAGUE


 当初は、年間参加枠10チーム+OPEN枠2チームの12チームでスタートし、各ラウンドをお試し期間のように参加できる制度を設けていたが、2ndシーズンからは3チームの参入が決定。1stシーズンに参加していた「WILL」はチーム活動を休止。大会形式は12チームを4プール各3チームに分けて、予選を行うレギュレーションを採用している。こうすれば、少なくても1日2試合はプレーできるので、積み上げの強化の礎になっていると言えるだろう。

ららぽーと堺の『スタジアムコート』はまさに3x3のための空間

 1月28日、29日、FINALシーズンのラウンド14と15が「三井ショッピングパーク ららぽーと堺」で開催された。昨年の11月にグランドオープンしたショッピングエリアの中にあるのが、大会が行われたスタジアムコート「Fansta X Stadium(ファンスタクロススタジアム)」だ。フードコートと隣接し、食事をしながら気軽に試合が見られるだけでなく、国内商業施設の屋内型としては最大級の542インチのメインビジョンも設置。また、「Fansta X Stadium」を取り囲むように2階壁面に設置されたリボンビジョンによって、本物のスタジアムさながらの臨場感を演出されており、選手たちのテンションが上がるのは容易に想像できる。

「Fansta X Stadium」にはリボンビジョンも設置され臨場感も満点 [写真]=S.LEAGUE


 28日のラウンド14には10チームが参戦(2チームは欠場)。予選リーグのあと、各プール1位が準決勝、決勝を争った。

14ラウンドの組み合わせ
・プールA/REVUNITE TOKYO WEST、SAKURA、SAITAMA LIPLA
・プールB/TEAM Q4湘南、Dominate、Solviento Kamakura(欠場)
・プールC/茨城BACK BONE、信州松本ダイナブラックス、KOTO PHOENIX(欠場)
・プールD/BEEFMAN、SAITAMA WILD BEARS、CHOFU SHEEP

 セミファイナル第1試合は、REVUNITE TOKYO WESTとTEAM Q4湘南が対戦。序盤からTEAM Q4湘南がリードする展開に。TEAM Q4湘南は最後までREVUNITE TOKYO WESTにペースを渡さず勝利。決勝にコマを進めた。

セミファイナル第2試合は信州松本ダイナブラックスとBEEFMANの組み合わせ。試合はBEEFMANが連続2ポイントで先行するも、信州松本ダイナブラックスがジリジリと追い上げる展開にとなる。しかし、逃げ切ったBEEFMANが決勝進出を果たした。

 決勝はゴール下で優位に立ったTEAM Q4湘南が先にリードを奪う。諦めないBEEFMANは残り5分13秒、バスカンを決めるとボーナススローも決めて10−14と4点差に迫る。その後、激しい守り合いとなるが、残り53秒、BEEFMANが2ポイントシュートを決め、逆転17−16と逆転に成功。そのまま20−16で逃げ切り、ラウンド14を制した。

14ラウンドを制したBEEFMAN [写真]=S.LEAGUE


 29日のラウンド15も10チームが参戦(2チームは欠場)。初日に思いどおりの結果を出せなかったチームの気合がコート上でほとばしる熱戦が続出した。

15ラウンドの組み合わせ
・プールA/信州松本ダイナブラックス、REVUNITE TOKYO WEST、SAITAMA WILD BEARS
・プールB/SAITAMA LIPLA、茨城BACK BONE、Dominate
・プールC/CHOFU SHEEP、KOTO PHOENIX(欠場)、Solviento Kamakura(欠場)
・プールD/TEAM Q4湘南、SAKURA、BEEFMAN

 セミファイナル第1試合に登場したのが信州松本ダイナブラックスとDominate。互いの持ち味を出した試合は残り2分、12−12から一進一退の展開に。ここからDominateが抜け出し、最後は2ポイントブザービーターで勝利。ファイナルへ勝ち名乗りをあげた。

 セミファイナル第2試合の組み合わせはCHOFU SHEEPとTEAM Q4湘南。予選ラウンドで前日のファイナルで敗れたBEEFMANを倒して意気上がるTEAM Q4湘南に対しCHOFU SHEEPも点の入れ合いで負けていない。それでもTEAM Q4湘南が残り2分54秒、フリースローを1本決め、21−18のノックアウト勝利で2日連続で決勝にコマを進めた。

 決勝戦はDominateとTEAM Q4湘南が激突。TEAM Q4湘南が先に飛び出すと、オフェンスリバウンドをねじ込む力強いプレーを展開する。その後もTEAM Q4湘南はペースを渡さず、残り1分2秒、リバウンドショットをねじ込みノックアウト勝ち。前日、最後にすり抜けた優勝をこの日は確実にものにした。

前日のリベンジを果たしたTEAM Q4湘南が15ラウンドに優勝 [写真]=S.LEAGUE


 FINALシーズンのラウンド14、15が終わり、総合順位は以下のとおりとなった。

S.LEAGUE 総合順位(1月29日現在)
順位/チーム名/1st/2nd/FINAL/TOTAL
1位/BEEFMAN/380/415/240/1035
2位/TEAM Q4 湘南/320/400/225/945
3位/dominate/265/520/155/940
4位/Solviento Kamakura/465/315/135/915
5位/KOTO PHOENIX/430/300/45/775
6位/信州松本ダイナブラックス/325/255/170/750
7位/SAITAMA LIPLA/235/200/160/595
8位/SAITAMA WILDBEARS/120/295/125/540
9位/revunite tokyo west/135/200/135/470
10位/SAKURA/145/190/95/430
11位/CHOFU SHEEP/120/170/130/420
12位/茨城BACK BONE/120/160/95/375
※1st=1stラウンド総得点、2nd=2ndラウンド総得点、FINA=FINALラウンド総得点(1月29日現在)、TOTAL=1月29日までの総得点

 FINALシーズンは残り2ラウンドを残すのみ。2月25、26日、ららぽーとTOKYO BAYで開催されるFINALSで初代チャンピオンが決定する。

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