2月22日、23日の2日間、大森ベルポートにて「Yahoo! JAPAN 第5回3x3 日本選手権大会」が開催。東・中・西日本エリア大会を勝ち抜いた男女各16チーム(※男子は1チーム棄権により15チーム)による決勝トーナメントは、女子がREXAKT(山梨県)、男子はTEAM TSUKUBA(茨城県)の優勝で幕を閉じた。
TEAM TSUKUBAは初戦こそ不戦勝となったものの、2回戦ではHACHINOHE DIME(青森県)との激闘を21-20を制し、2日目へ進出。準決勝のSENDAI AIRJOKER(宮城県)戦は、3点ビハインドの残り4分20秒からコナー・クリフォードのインサイドアタック、清水隆亮のバスケットカウントなどで試合をひっくり返して逆転勝利を収めた。
迎えた決勝、相手は百戦錬磨の日本代表候補・小松昌弘を擁するDIME BLACK(長崎県)。試合序盤は交互に点を取り合ったが、TEAM TSUKUBAは相手のファウルを誘って徐々にペースを握る。すると、クリフォードのフリースローや大友隆太郎、清水隆亮の2ポイントも決まって残り2分30秒で16-10と抜け出す。
追いつきたいDIME BLACKは岩下達郎のバスケットカウントなどで追いすがるも、同1分25秒にジャンプショットを決められてTEAM TSUKUBAがマッチポイントを迎える。最後は大友が岩下とのスピードのミスマッチをついてレイアップを沈め、21-15でノックアウト勝利を収めた。
大会初優勝のTEAM TSUKUBAは、4月にカタール・ドーハで行われる「2020 FIBAワールドツアーマスターズ アジア・オセアニア大陸予選大会」の出場権を獲得。大会MVPにはオールラウンドな働きでチームをけん引した大友が輝いた。
試合後のインタビューでは、「日本選手権に出たのは初めてでした。3試合とも気が抜けない試合で苦しかったですけど、チームで勝ち抜けて良かった」と素直な気持ちを述べた大友。「個人としてはオリンピック出場は諦めていない」とも明かし、「ドーハでも勝ち上がって大きなポイントが取れれば、(代表選考の)同じ土俵に上がれると思っているので、しっかりと目標を持ってやっていきたい」と力強く語った。
一方、準優勝という結果に終わったDIME BLACKの小松は「(優勝できなければ)1回戦負けと同じ」ときっぱり。今回の小松、岩下、鈴木慶太、益子輝楓のエントリーメンバーでは「3、4カ月くらいは一緒に練習しましたし、大会を通しても日に日に良くなった」と一定の手応えを口にしたが、「国内で勝ち切れないと……」と表情を歪めた。
「常にチャレンジャーという意識でいかないといけない。まだまだですね」(小松)
今年の日本選手権は終了したが、29日には神戸で「3x3.EXE WORLD GAMES 2020」が開催され、優勝、準優勝チームに「FIBA 3x3 World Tour Utsunomiya Masters」の出場枠が付与される。この大会にも出場予定の小松は「そこを目指して切り替えるしかない」と前を向き、会場を後にした。
文=小沼克年