日本バスケットボール界の2大タイトルの1つ、第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)の準々決勝が行われ、大会初優勝を目指す千葉ジェッツ(Bリーグ7)は昨年大会準優勝の栃木ブレックス(Bリーグ2)と対戦した。
Bリーグの東地区でも覇権を争う両チームの対戦は、167センチと小兵ながら、アクティブにゴールを狙い続けた“スピードスター”富樫勇樹が振るうタクトによって、千葉がスピードで栃木を凌駕し、81-62で粘るライバルを退けた。
19得点をマークした富樫は、日本バスケットボール界の“顔”田臥勇太とのマッチアップについて問われると、「田臥さんを意識しないかと言われると、やはり意識してしまう(笑)。開幕では連敗したので、その借りを返したかった」と語り、続けて「田臥さんと同じ舞台で戦えることは本当に幸せだと思う」と憧れの大先輩との対戦に喜びを表した。
チームとして5回目の挑戦となるオールジャパンに関しては、「トーナメント戦なので、勢いがあるチームが勝つと思う。そういう意味では、今日は、昨日の新潟アルビレックスBB戦に続いて、良いゲームができた」とチームの勢いとコンディションの良さをうかがわせた。
準決勝で待ち受けるのは、昨年王者でオールジャパン9度の優勝を誇るシーホース三河(Bリーグ3)だ。この大会で絶対的な強さを見せる王者に挑む若き司令塔は、「Bリーグでの対戦はないが、三河は昨年とメンバーも変わっていないし爆発したらやっかいな選手も多い。試合の出だしに気をつけたい」と警戒する。
また、チーム初のベスト4進出ということで「チームとして素晴らしいバスケットができて初のベスト4へと進出できた。千葉から代々木第一(国立代々木競技場第一体育館)は遠くないと思うので(笑)、ぜひ大勢のブースターに駆けつけてほしい」と大会初優勝へ向けての大一番へ、さらなるブースターの後押しと会場での力強い声援を呼びかけた。
昨年王者三河が強豪へ上り詰める過程で最初に取ったタイトルは、2002年のオールジャパンだった。千葉躍進の幕開けになる可能性もある貴重な一戦、その瞬間を会場で目撃する機会を逃す手はない。