2017.01.07

昨年の苦い経験を糧に“鬼門”の準決勝突破を誓う、川崎の辻「相手が誰だろうとお構いなしや!」

A東京との準決勝に臨む川崎の辻は“鬼門”突破を誓う [写真]=山口剛生
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

 バスケットボール界における新年の風物詩、第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)。B1リーグ中地区で現在首位を独走し、リーグ最多勝率を誇る川崎ブレイブサンダース(Bリーグ1)は8日の準決勝にてアルバルク東京(Bリーグ4)と対戦する。

 準々決勝ではサンロッカーズ渋谷(Bリーグ8)に91-65で勝利。9本中6本インという高確率の3ポイントシュートで勝利に貢献した辻直人は、自身の出来をたずねられ「シュートがよく入ったというだけの試合だった」と短く答えた。今季川崎は12時からの試合をあまり経験していない。普段とは違う試合時間に合わせたコンディション調整は非常に難しく、会場に向かうバスで仮眠を取ったこともあってか、出だしの動きがイマイチだったという。

 昨年のオールジャパン準決勝、辻は22分出場して0得点という信じられない内容で大ブレーキとなった。「ひざを手術したという精神的な不安で、ちょっと動いただけでバテてしまって……こんな経験は初めて」

 苦い経験があるからこそ、辻は今年のオールジャパンに対して例年以上に燃える想いを持っている。まずはA東京をたたき、“鬼門”の準決勝を突破することに全力を注ぐのみ。「相手が誰だろうとお構いなしや!」。大舞台でこそ力を発揮すると自認する男の大一番を、決して見逃してはならない。

文=青木美帆

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