2018.01.10

元日本代表の伊藤俊亮、バスケ界の変化に感嘆「あの頃は、こうなるとは……」

天皇杯優勝を喜ぶ千葉ジェッツの伊藤
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「第93回天皇杯・第84回皇后杯全日本バスケットボール選手権大会」を制した千葉ジェッツが1月7日の決勝戦後、都内で祝勝会を実施。伊藤俊亮が取材に応じた。

 38歳の元日本代表センターは、富樫勇樹を負傷で欠く中で大会2連覇を成し遂げたことについて「誰かが抜けると試合にならないようなチームではないし、特定選手に依存したチーム作りを大野(篤史)ヘッドコーチがやっているわけでもない。いるメンバーが一つになって戦えることが自分たちの持ち味。そのキャラクターを見せることができた」と振り返った。

 伊藤は3試合中1試合の出場にとどまったものの、限られた時間でもチームの士気を高めた。

準決勝の京都戦でコートに立った [写真]=山口剛生

「選手それぞれが個性、強みを出したいという思いがあるはず。けど、それをどういう形でチームに還元するのか、各々がわかっているのがジェッツ。(天皇杯は)素晴らしい選手がそろっていても簡単に勝つことができないゲームですが、一つになることに対する集中力、意識の持っていき方はこのチームならではで、面白みを感じる」

優勝カップを掲げる伊藤(中央) [写真]=山口剛生

 今回から大会方式が変更され、ファイナルラウンドからの試合がさいたまスーパーアリーナで開催された。“節目の年”に果たした優勝に、伊藤は「大きな箱(会場)で試合をやらせてもらえたのはうれしかった。自分たちの名前を残すことができたと実感している」と話し、「たくさんのお客さんに入って、見てもらわないことには競技力の向上はありません。バスケットボールがもっと発展していくためには、すべての試合で観客の皆さんに喜んでもらうことが大事」と、自身の見解を述べた。

 また、伊藤自身は同アリーナに独別な思い入れがあるようだ。自国開催の「2006年FIBAバスケットボール世界選手権」の際には、スペインvsギリシャの決勝戦をここさいたまスーパーアリーナで観戦したという。

「日本では見ることができないような(レベルの)試合でした。それを国内でできたことは素晴らしいと思う。今回、国内の大会として、それを催せるようになったのは、バスケットボール界にとって少し前を向いたのかなと。あの頃は、こうなるとは思わなかった」

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