いよいよ今週末、「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2019」がで開催される。3シーズン目を迎えるBリーグが今回開催地に選んだのが富山。会場となる富山市総合体育館ではオールスターゲームのほか、恒例となっているダンクコンテスト、3Pコンテストに加え、今回からNBAオールスターでも行われるスキルチャレンジなど、ファンを喜ばせるコンテンツが満載だ。
さらにオールスターゲームが行われる前日の1月18日と当日の19日に行われる「B.Hope Action」が行われる。このB.Hope ActionはBリーグが積極的に推進している活動で、社会的責任活動のイニシアティブを取るもの。開催地の富山は福祉が充実している土地として知られているが、一方で人口の言外流出の拡大により子供たちが富山に夢を持てないという声が聞かれる。そこで、Bリーグでは今回、ANAホールディングス(以下ANA HD)と協業して、富山の子供たちがテクノロジーを通じて無限の可能性、未来へも夢を体験できる場を提供することに挑戦するという。
今回B.Hope Actionでは、18日にオールスター選手が医療施設を訪問する「B.Hope × 医療的ケア児施設」、19日にAR(拡張現実)という最新テクノロジーを富山の子供たちに体験してもらう「B.Hope × ANA AR」、そして同じく19日開催される「B.Hope × ANA AVATAR VISION」という3つのプログラムが用意されている。
この中で「B.Hope × ANA AVATAR VISION」にはAVATAR(アバター)と呼ばれる遠隔ロボットが登場する。ANA HDが持つ先進テクノロジーを結集したこのロボットを複数の場所に設置して、あたかも自分がそこに存在し、物理的にものを動かしたり触ったりできる。B.Hopeでは障がいのある子供たちが自由にアリーナ内を楽しんだり、バックヤードをのぞいてみるなどの特別な体験を提供することになっている。
このB.Hopeのように、今回のオールスターゲームではB.リーグとANAがタッグを組んだ取り組みが多い。Bリーグ、そしてANA HDの意図はどこにあるのか? Bリーグの経営戦略グループ・シニアマネージャーの佐野正昭氏に話を聞いた。
「今回、B.HopeとANA HD様と『FLY ALL』という銘打って、『Kid’s Dream Project “FLY ALL”』を実施います。目的としては富山の子供たちに夢を持っていただきたい、希望を持ってほしいということで、オールスターゲームの前日と当日の2日間で展開します。ANA様はこれまでもフィギュアスケートの羽生結弦選手や、最近ではテニスの大坂なおみ選手のサポートをされてきましたが、スポーツの分野で新しい取り組みができないかというのを模索されている時にBリーグの試合観ていただいたのがきっかけで、Bリーグと一緒に何かしてみようとなりました。以前からスポーツの力を革新的なことでより力を高めていきたいというところが一番両者の思いとしては強いところです」
では、実際にそのアバダーを使ってどのようなことができるのだろうか。
「アバダーは遠隔操作を簡単にできます。そうすると自分の行きたいところへ自分の意志を持って動くことができます。また、操作している方の顔がモニターに出るので、あたかも実際に接しているようなやり取りができることも大きな特徴です。そうすることで、自分の力では行けないところへ行けて、自分の化身をその場にいる人たちに認識してもらえるわけです。アバターを使えば、会場に行きたくても行けない方々に会場の雰囲気、盛り上がりを感じていただければと思っています」
ANA HDもBリーグも地域貢献、さらには社会貢献を社是としているのは周知のこと。今回のアバダーを使った取り組みが子供たちに夢を与え、さらにバスケットボールをより身近に感じてもらえることは明白だ。今から子供たちの歓声が聞こえてきそうな、新たな取り組みと言えるだろ。