2020.03.08

【B1各クラブ現状チェック】今季に賭ける強い想いでリングにアタック〜島根スサノオマジック

西地区6位からの巻き返しを図る島根スサノオマジック [写真]=B.LEAGUE
2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

リーグ再開を待ちわびるファン・ブースターのために、B1リーグ18クラブの現状をチェックする企画がスタート! “Bリーグ・ロス”の皆さんがお気に入りのクラブの現状を把握して、今後の展望をイメージしてもらえれば幸甚だ。第3回は島根スサノオマジック。残り21試合を強い覚悟と強い意志を持って臨む。

文=吉川哲彦

上昇の気配が感じられた序盤戦

チーム最多得点はロバート・カーター [写真]=B.LEAGUE


 無念のB2降格から1年で再昇格を果たし、開幕前には経営安定化を図って新体制に移行した島根スサノオマジック。同じくB1に復帰して残留を勝ち取った昨季の秋田ノーザンハピネッツに続くことができるかという点で、今季の島根の戦いぶりは注目すべきポイントの1つだった。

 開幕5連敗スタートではあったが、9試合目まではすべて失点が80点未満。ターンオーバーの多さからくる得点力不足に悩まされながらも、第7節には川崎ブレイブサンダースを68点に封じて撃破するなど、シーズン序盤の出来は必ずしも悪いものではなかった。事実、10月の2勝8敗という星取りから11月は4勝2敗と上向き、上昇の気配を感じさせた。しかしシーズン中盤に入ると、ブライアン・クウェリのインサイドとロバート・カーターのアウトサイドで80点台半ばまで得点を伸ばす試合も増えたが、重点を置いていたディフェンスが崩れる試合も増えてしまい、思うように白星を積み重ねられなかった。

 1月には鈴木裕紀ヘッドコーチに2カ月の職務停止処分が下り、急きょ招聘した河合竜児アソシエイトコーチが代行を務めているが、情勢に大きな変化は見られず、現時点で11勝28敗。西地区最下位で、残留プレーオフ圏内から脱することもできていない。

再開後は覚悟と強い意志を持ってB1残留へ

入替戦の経験を持つ佐藤公威だ [写真]=B.LEAGUE


 オフェンスはチームプレーで相手ディフェンスを崩そうという意図が感じられ、1試合平均得点がリーグ16位にもかかわらずアシスト数が同8位というデータがそれを証明している。ディフェンスも積極性が光り、スティール数は同7位タイ。弱点は被ファウル数がリーグで最も少なく、それによってフリースロー試投数もリーグ最少となっている点。得点源のカーターを中心に3ポイントを多投するスタイルもその一因となっており、今後はNBA経験のあるドゥワン・サマーズを活かす術も見出す必要がありそうだ。

 リーグ戦再開が不透明な状況ではあるが、鈴木HCは3月21日に処分が解け、その後は再び指揮を執るものとみられる。現場復帰には並々ならぬ覚悟が必要だが、その覚悟とともにチームをB1残留に導く強い決意を持つことも求められる。佐藤公威相馬卓弥、そして愛弟子のような存在である後藤翔平の3人は、一昨季には失意のB2降格を経験し、昨季はB1再昇格の歓喜を分かち合った鈴木HCの同志。残る21試合は、今季に賭ける彼らの強い想いがリングにアタックする強気な姿勢、最後まで諦めずにルーズボールを追う姿となって表れることを期待したい。

日本人選手では最多得点の相馬卓弥 [写真]=B.LEAGUE