2020.05.05

【#おうちWEEK企画】Bラボメンバーが描く「Bリーグ”3連覇”を成し遂げたバスケットボール芸人ならぬ”バスケットボール落語家”」

宇都宮とA東京のファンにはおなじみ、落語家の立川志獅丸氏(写真はご本人から提供)
au
バスケットボールキングラボ会員

※バスケットボールキングのオンラインサロン『Bラボ』のメンバーによる記事です

文=au(Bラボ)

 2019年10月3日木曜日、横浜アリーナでBリーグ4年目が開幕した。1万人規模の大きなアリーナで開幕を迎えるのは、Bリーグ元年の代々木第一体育館で行われたアルバルク東京琉球ゴールデンキングス以来、実に3年ぶりである。その開幕戦はBリーグ元年のファイナルと同じ川崎ブレイブサンダース宇都宮ブレックスと屈指の好カード。平日にも関わらず多くの観客が集まった。

 4年目のBリーグ公式テーマソングは久保田利伸+SASUKE+RUN THE FLOORの『JAM fo’ freedom (SASUKE Remix)』。3年ぶりの1万人規模での開幕戦ということもあり、試合はもちろん、アリーナ演出にまで期待に胸をふくらませるブースターも多かったことだろう。

 センターヴィジョンに映し出されるオープニングムービー。生演奏による選手入場。観客のボルテージが上がる。選手のウォームアップを経て、会場が暗転。多くのブースターは生歌を期待していたと思う。その中、センターサークルにスポットライトが照らされる。いるのは座布団に座って和服を着た人。おそらく多くの人が思ったであろう、「誰?」と。静寂に包まれる会場。話し始める和服を着た人。会場全体に笑いが起こる。笑いの渦は大きくなる。最後は大きな拍手に包まれる。まさか、Bリーグ4年目、3年ぶりの1万人規模アリーナでの開幕戦で落語家である立川吉笑がセンターサークルでスポットライトを浴びる姿を誰が想像できたであろうか。

Bリーグ2019-20シーズンの開幕戦、川崎vs宇都宮のオープニングセレモニーで注目を集めた落語家の 立川吉笑 [写真]=B.LEAGUE


 バスケットボール芸人としてバスケット界を盛り上げようとしてくれている芸人がいる。そのような中、Bリーグ初年度からバスケット界を盛り上げようとしている落語家がいるのをご存じだろうか。その名は立川志獅丸。

 立川志獅丸は2002年5月立川志らくに弟子入りし、2012年4月二つ目に昇進。2019年5月、前座に降格(師匠の志らくが主催する劇団の稽古に弟子たちが見学にこなかったことから、志らく門下の二つ目が前座に降格)。2019年7月1日、真打昇進。前座から真打昇進という、飛び級を達成。異例の出来事である。

 2014年3月31日、笑っていいとも!最終回の日に始まった、CRT栃木放送「ベストブレックス」のパーソナリティである松井里恵アナウンサーと「ラジっちゃう」と言うラジオ番組を持つようになる。その後、鈴木景子アナウンサーと「シモツカル」と言う番組に出演。ゲストで渡邉裕規選手が来たり、「ベストブレックス」でブレックス落語を披露したり、渡邉選手のラジオ番組にゲスト出演したり、バスケットボール落語家としての道を歩み始める。そのような中、「シモツカル」が2017年に終了。その後、アルバルク東京が立川に会場を移すと同時に、FM立川で放送されているアルバルク東京の応援番組、アルバルクスタジオのパーソナリティを務める。立川志獅丸。立川。もってこいの人選である。番組は、社長をはじめ、選手、チアリーダー、挙句の果てにブースターまでゲストに呼ぶような、楽しい内容で放送されている。

 そう。立川志獅丸は、宇都宮ブレックスアルバルク東京ブースターにはお馴染みなのだ。しかし、残念ながら他チームのブースターにはそこまで知られていないであろう。

 皆さん、お気づきだろうか。Bリーグ初年度は宇都宮ブレックス。2年目から現在に至るまで、アルバルク東京のラジオ番組を持つ男。立川志獅丸は優勝請負人なのだ。3連覇を達成したチーム、選手もいない中、五十嵐清トレーナー(アルバルク東京)と彼は3連覇を達成したのだ。五十嵐清はチャンピオンリングを3個持つが、彼は1個も持っていないことを除けば、このような縁起の良い人はいない。優勝を目指すチームは試しにラジオ番組のオファーをするのも良いかもしれない。
 
 2019年7月、立川志獅丸真打昇進披露パーティーが開催された。会場には宇都宮ブレックスの選手、アルバルク東京の林邦彦社長、アルバルク東京チアリーダーも出席し、大いに盛り上がった。近い将来、Bリーグファイナルでアルバルク東京宇都宮ブレックスが試合をし、立川志獅丸がどちらの応援をしているのか、見たいものだ。

 Bリーグが始まって、4年目のシーズンが終了した。バスケットボール芸人以外にも、Bリーグを盛り上げようとしてくれている人がいる。そのような人をバスケット同様、応援したい。落語好きな選手もいる。皆さんもぜひこの機会に落語に触れてみてはどうでしょうか。きっと、新たな発見があるはず。

立川志獅丸師匠(右)と筆者 [写真提供]=au

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