2020.09.22

<素顔の朝飛>⑬最終回 ファンと北海道への思いを語ります

多嶋朝飛です
北海道新聞・道新スポーツとバスケットボールキングのコラボ企画。レバンガ北海道の協力も得て、北海道のバスケ情報をお届けします。

 約1年間続けて来た「素顔の朝飛」は今回がラストということになりました。最後に何を話そうか悩んだのですが、やはりファンのみなさんや北海道への思いを語ることにします。少し、長くなりますが読んで下さい。

 北陸高校(福井県)入学からの9年間、僕は北海道を離れていました。戻りたいという気持ちはあったけど、仕事のことを考えると「実際に戻るのは難しい」とぼんやりと思っていました。

 そんな中で、2013年に舞い込んだのがレバンガからのオファー。当時、栃木で下部組織とトップチームの両方の練習に参加するハードな日々を送っていて、「移籍したい」と考えるようになっていた時でした。試合に出られなくてもいいから国内トップリーグのチームに移籍したいという希望にも合っていたので、ありがたかった。

チーム練習で汗を流す


  栃木では知名度が高いわけではなかった僕ですが、レバンガに移籍してからは道産子選手として注目を浴びました。Bリーグの初年度からは3年間、キャプテンを務め、多くの選手がいる中で僕は幸運にもチーム代表としてイベントや取材などで、多くの経験を積ませてもらいました。おかげでレバンガ加入当時に比べ、知名度は少しは高くなったかと思います。なので、レバンガとファンのみなさんに僕を育ててもらったという感覚があるのです。

 レバンガに加入して8季目ですが、シーズンが終わる度に葛藤があります。他チームからのオファーがあって、悩んだこともありました。生まれ育った北海道の環境や食事も好きだし、レバンガをもっと良いチームにしたい。そんな僕の思いと、クラブからの契約の提示があるから所属していられる。応援してくれる人がたくさんいること、両親に試合を見せられることも僕にとっては重要なことでした。

 今季に限って言えば、新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、基盤のある北海道にいれば地域やファンのために貢献できるという自信もありました。ここで大きくなるのが今は一番いいと思うのです。

 先日、僕の地元である北海道・十勝の中高生を支援するためのオークションを開きました。コロナ禍で社会やクラブが落ち込んでいる状況でも自分ができることはしていきたい。選手がそういうことをやるべき時代だし、いい経験になるとプラスに考えています。

 いまの僕があるのもファンのみなさんがあってこそ。よく選手は「ファンのみなさんの声援が力になる」と言います。

 プレーをしている最中は、ファンのみなさんの「頑張れ」と叫ぶ声が、選手に直接聞こえてくることは少ないのです。しかし、頑張らないといけない場面、苦しく辛い時間、そういうときに、ふと聞こえることがある。お客さんの多い少ないにかかわらず、声援の有無は大きい。「聞こえる」じゃなくて「感じる」という方が近いかな。選手共通の感覚だと思います。

 無観客で行われた3月15日のシーズン最終戦は、あらためてファンのありがたみを知った試合でもありました。会場ではMC(司会進行役)の声やBGMは聞こえるけれど、応援されている感覚がなくて…。試合中の感情の高ぶりは、ファンがいる「あの空間」があってこそなんだと気づきました。

 今季のBリーグは観客を入れる方向で動いていますが、いつ新型コロナウイルスの影響でリモートマッチ(無観客試合)になるか分からない状況です。パソコンやテレビ越しにファンに感動を届けなくてはいけない難しいシーズンになりそうです。今までより熱く、気持ちを込めてプレーしないといけないと感じています。お客さんがいない試合で、気持ちを作るのは難しいかもしれません。それでもプロ選手として全力で、バスケットボールを通じてみなさんに思いを伝えていきます。

これまでのご愛読ありがとうございました


 10月のBリーグ開幕に向け、コンディションもぼちぼち上がってきました。チームは宮永ヘッドコーチ(HC)の指揮のもと、いい方向に進んでる感覚があります。練習がハードなので体はきついですが、チームとしてやるべきことをやる時期なので耐えるだけ。

 今シーズン、自分がどこまでできるのか、正直なところ期待と不安があります。けがだけはしないように心掛けたい。バスケから離れる時は離れて休養を取り、追い込む時はしっかりと追い込む。今まで以上に、選手として飛躍できるように、今シーズンも取り組んで行きます。

 これで僕のコラム「素顔の朝飛」は終わりです。試合では見せない、僕の素の部分を見せてきたつもりです。みなさん、いかがでしたか。連載は終わりますが、また試合会場でお会いできることを楽しみにしています。1年間、ありがとうございました。

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