2021.05.09

自慢の走るバスケで“矛矛対決”に勝利…大阪が初のCSに向け大きな手応え

試合後、大阪の角野亮伍がメディアに対応 [写真]=B.LEAGUE
日本サッカー協会を経て、フリーランスのスポーツライター・カメラマンに。東海地方を拠点に、サッカー、バスケットボールなど様々なスポーツの取材を行う。

最後まで攻撃の手を緩めなかった大阪が勝利

 5月8日に行われた西地区2位の大阪エヴェッサと同3位のシーホース三河との直接対決は、序盤から両者一歩も引かない熾烈なシーソーゲームとなるも、第4クォーターに得意の走る展開に持ち込んだ大阪が102−90で勝利。西地区2位を確定させ、チャンピオンシップ(CS)クォーターファイナルのホーム開催権を獲得した。

 ウィングアリーナ刈谷はティップオフ前から割れんばかりの手拍子やハリセンの音が鳴り響き、CSさながらの熱気に包まれていた。大阪がジョシュ・ハレルソンディージェイ・ニュービルの得点で先手を取れば、三河はシェーファーアヴィ幸樹の連続得点や金丸晃輔の3連続3Pシュートで逆転と、序盤から自慢の“矛”と“矛”が激しく火花を散らした。

 激しいシーソーゲームが続き、第4クォーターの開始30秒で75−76と1点差。ここで大阪が持ち前の走るバスケを繰り出す。三河のターンオーバーに乗じて角野亮伍が走り、さらにその1分半後にもリバウンドから一気に攻撃に転じて角野が3Pシュートを射抜く。

 シェーン・ウィティングトンが欠場。ダバンテ・ガードナーもケガの影響でプレータイムを制限され、根來新之助も第1クォーターで負傷交代。インサイド陣が手薄な中、それでも熊谷航のドライブや高橋耕陽の3Pシュートなどで喰らいついていた三河だったが、ペースを上げた大阪についていく力は残っていなかった。

終盤にペースを上げた大阪が三河を振り切り勝利 [写真]=B.LEAGUE


「キツかったですよ。(点差を)離したいところで(相手が)決めてきてという繰り返しだったので、もちろん相手も追いつきたいところで僕らが決めるという同じ状態だったと思うんですけど。だから集中力だけは切らさないというのは意識してやりました」

 抜け出すきっかけを作った角野は、苦笑いを浮かべながら試合を振り返った。

「僕らは相手によってゲームプランを大きくは変えません。もちろん金丸(晃輔)選手、(ダバンテ・)ガードナー選手の得点源を抑えることは意識していましたが、それ以外は通常通りディフェンスをして、速攻を走って、空いたら打って。そこを徹底してやった結果が速攻と3Pシュートにつながって、その結果流れを引き寄せられたんだったら良かったです。でも本当にやってきたことが出ただけという感じですね」と大一番にもあくまで普段通りの姿勢で臨んだと強調する。

 3月以降は12勝2敗、新型コロナウイルスの影響で約1カ月の中断期間があった中でも崩れず、着実にチーム力を高めてきたチームについて、竹野明倫アシスタントコーチも変えないことが大阪の強さであると異口同音に話す。「一シーズンを通して徹底して同じことをやるというのがチームとして大きくあります。誰がケガしようが、どういう状況になろうが『これをする』というのがはっきりとしているのが大きいです」。

角野亮伍は「得点力でやり合えば、必ず勝てる」と自信

 Bリーグ5シーズン目にして初めてCSに挑む大阪にとって、100点ゲームで勝利したことは大きな自信になったと角野は続ける。

「僕自身も得点に絡む能力は自信を持っているところです。ディージェイ(・ニュービル)選手、アイラ(・ブラウン)選手を筆頭に、チームメイト全員がシュートに持っていく能力に長け、僕も見習うところがあります。それが噛み合ったらCSに出るチームでも100点取れる能力があるんだなと、今日の試合で再確認できました。ただ、ペースの速いオフェンスは武器ですが、意識していた金丸選手を抑えられず90点取られたのは課題ですね。70、80点に抑えられるよう、CSに向けてそこは徹底していきたいです」

 CS初陣の相手は、この日東地区3位が確定した川崎ブレイブサンダースに決まった。川崎とは10月10日、11日に2試合を戦って2連敗を喫しているが、平均19.6得点(ランキング8位)6.1アシスト(2位)と今やチームのエースとなったニュービルが合流前だったため、この結果はあまり参考にはならないだろう。

「唯一、川崎にだけは1勝もしていないんですね。チームのみんなが川崎に対してどういう印象を持っているかはわからないのですが、気負いすぎず、得点力でやりあえば必ず勝てるのだと僕は信じています。相手がどこであろうと優勝を目指して頑張りたいです」

角野亮伍は「相手がどこであろうと優勝を目指して頑張りたいです」とコメント [写真]=B.LEAGUE


 シーズン通して積み上げてきた大阪らしいアップテンポなバスケットで、新たな歴史を作っていく。

文=山田智子

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