2021.09.12

A千葉に快勝した川崎の指揮官「新加入選手がチームの大事な部分を表現してくれた」

チームとして初の実戦で勝利を収めた佐藤賢次ヘッドコーチ[写真提供]=川崎ブレイブサンダース
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

 川崎ブレイブサンダースは11日、ホームの川崎市とどろきアリーナでB3のアルティーリ千葉とのプレシーズンゲームに臨んだ。

 試合は開始直後から9-0のランでリードを奪った川崎が、すべてのクォーターで上回り91-56で快勝した。貫禄の試合展開を見せた川崎は、ニック・ファジーカスの19得点を筆頭に増田啓介藤井祐眞長谷川技が2ケタ得点をマーク。さらに、新加入の鎌田裕也が14得点、前田悟が12得点を挙げるなど、新戦力との融合も順調なようだ。

 試合後に会見を行った川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは「新加入の選手が体を張ったり、ルーズボールに飛び込むなど、チームが大切にしている部分を体現してくれたことがうれしかったです。7月から日本人選手は毎日ハードに練習してきて、それがコートに表現できたいい試合でした」と試合を振り返った。

 さらに「実は今日の試合で、初めてチームとして5対5を経験しました。今シーズンは攻守にチーム全員でプレーして、ボールも人もよく動くスタイルを追求しています。今日は満足していますが、シーズンを考えると通用するとは思っていないです」と話し、チームとしてまだまだ課題はあるようだ。

「毎日の積み重ねはどこにも負けない」

 コロナ禍の中でチーム構築をすることについて佐藤HCは「選手が揃わないという部分はどのチームも同じだし、言い訳はできないです。日本人選手は7月から始動して、本当にキツかったと思うんです。疲れ切ったヘロヘロな姿で練習に来るくらいハードにやっていました。これからも毎日の積み重ねはどこにも負けないです。やるときはとことんハードにやる。それをしっかりやればシーズンは問題ないかなと感じています」と語り、開幕に向けて今後もハードな練習を積み重ねていくようだ。

 また、今シーズンに富山グラウジーズから新加入した前田は、チームの公式コメントで「5対5の実戦は今日が初めてだったので、連携やシュートでうまくいかない部分もあるだろうと思いました。試合に出たらディフェンスをハードにいこうと決めていたので、そこはうまくできたかなと思います」と移籍後初の試合を振り返った。佐藤HCのもと、川崎が大切にしているハードワークは、新加入選手にも浸透しつつある。

 さらに前田は「初ホームの試合で最初は違和感があったのですが、川崎のファンの方が熱くてプレーしていて楽しかったです。これから実戦を重ねてどんどん良くなると思うので、開幕に向けてもっともっとコンディションあげて仕上げていき、優勝目指して頑張ります!」と力強い言葉を残した。

12得点4リバウンド2アシストをマークした前田悟[写真提供]=川崎ブレイブサンダース

取材・文=鳴神富一

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