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昨シーズン最終戦でアルバルク東京を破り、Bリーグ開幕以降最多の19勝を記録した横浜ビー・コルセアーズ。しかし、チームは毎シーズン地区下位に沈んでおり、なかなかその現状を打破できないでいる。
昨シーズンチームを率いたカイル・ミリングヘッドコーチは広島ドラゴンフライズの指揮官に着任し、得点リーダーであったロバート・カーター、日本代表候補のアキ・チェンバースらが移籍。2度目の現役引退を決断した竹田謙は同クラブのゼネラルマネージャーに就任したが、チームの色は再度塗り替える形となった。
新HCとして横浜を指揮するのは、青木勇人氏。選手時代には横浜でbjリーグ優勝を味わい、現役引退後には2シーズン連続で同チームを率いた経験もある、言うなれば“ビーコルを知る男”だ。
そんな青木HCが重要視するのは、「選手それぞれの特長を生かすこと」。理想のオフェンスについて、指揮官はこのように述べる。
「まずは選手が良い判断をして、全員で素晴らしいシュートを探すことがとても重要になってくると思っています。今シーズン横浜に集まってくれた選手それぞれの特長を生かしながら、全員で正しい判断を繰り返していきたいです」
リーグ7位の1試合平均78.5失点という昨シーズンの守備に関しては「昨年はペースが遅いなかでの失点の少なさだったと思います」と言及。「もう少し得点を取るには、やはりペースを上げなければいけない」と攻守両面でスピードアップを求めており、より速い展開のバスケットで上位進出を狙う構えだ。
今シーズンの新加入選手は古牧昌也、大庭岳輝、土屋アリスター時生、レイトン・ハモンズの4名。なかでも注目なのは、得点力が魅力のハモンズだろう。指揮官は203センチのハモンズをスモールフォワード、またはパワーフォワードで起用する方針を示しており、昨シーズン平均73.2得点に留まったオフェンス力を向上させる存在になれるか注目したい。
「ゲームコントロールの部分で周りを生かして、自分としても取れる場面では得点を取りたいと思っています」と意気込むのは、キャプテンの生原秀将。昨シーズンは度重なるケガで30試合の出場に留まり、開幕戦も最終戦もコートに立てなかった。取材では静かな口調で話した生原だが、今シーズンにかける想いは強いはずだ。
「練習や試合で頑張ることはもちろんですけど、それと同じくらいに体のメンテナンスにも気を配って、全60試合でみんなを引っ張っていけるような存在になりたい」
『DARE TO BE BOLD』。危険は覚悟、やるしかない。
今季のスローガンは、生原秀将のためにあるのかもしれない。
文=小沼克年