インハイ出場
開志国際キャプテンの
『俺のバッシュ』

日本バスケットボール界が大きく飛躍している。昨年は東京五輪で女子日本代表が初の銀メダルを獲得し、現在6季目のBリーグも注目度が年々上昇。日本バスケット界の「レジェンド」と呼ばれるレバンガ北海道の折茂武彦代表(51)に、飛躍の背景や今後の方向性について聞いた。(聞き手・後藤真)
――東京五輪の男女日本代表の戦いぶりをどう見ていますか。
「女子の活躍は素晴らしいの一言。日本の目指すバスケが世界で通用することを示してくれました。選手12人中、札山の手高出身が3人いたことは道内バスケ関係者には誇らしいことです。男子は3戦全敗でしたが、NBAで活躍する八村、渡邊雄両選手が躍動し、世界との差が縮まった印象です。強豪国の日本を見る目が変わったと思います」
――男女日本代表のさらなる活躍には何が必要でしょうか。
「女子は強豪国に平均身長で劣るため、東京五輪決勝は米国に高さで圧倒されました。攻撃面は3点シュートの多投など、非常に面白いので、守備でどう高さに対抗するかが鍵だと思います。男子は八村、渡邊雄両選手に頼るばかりでなく、根本的にどういうバスケを目指すのかを確立する必要があるでしょう」
――Bリーグで成功している点や課題に感じる部分を教えてください。
「Jリーグなどを手本にしたことで各クラブの地域密着の理念が高まり、強固な地盤を持つことにつながりました。エンターテインメント性の高さは、プロスポーツの中でも際だっています。ただ、盛り上がりに地域で格差があると感じます。レバンガを含め観客動員はまだ少なく、バスケットに親しみがない層の取り込みが大切だと思います」
――昨年12月にBリーグが東アジアスーパーリーグ(EASL)への参戦を発表したことを、どう受け止めていますか。
「良いことだと思います。アジア各国にもプロリーグがあるので、競い合うことで日本のレベルが上がるでしょう。日本で試合があると、外国人観光客の増加にも効果があるのでは」
――東京五輪で新種目となった3人制バスケットの普及が進んでいます。
「バスケットの競技人口を増やすには、3人制の発展も今後は重要になるでしょう。スピーディーな展開が面白く、ハーフコートで行うため公園でも気軽に楽しめます。大きな可能性を感じる種目ですね