インハイ出場
開志国際キャプテンの
『俺のバッシュ』

学生時代の一番忘れられない試合は、白鴎大(栃木県)4年生だった昨年12月の全日本大学選手権(インカレ)決勝です。その試合に勝てて、初めて全国優勝を達成できたからです。
東海大との決勝は、ポイントガード(PG)として先発出場。白鴎大は堅い守りが強みで、仲間と連係をうまくとって失点を最小限に抑えました。
■気持ちが一番大事
終盤まで競り合う我慢の展開でしたが、絶対に優勝するぞと思って走りました。印象に残っている自分のプレーは試合終了残り1分を切ってからの得点ですね。59―55の4点リードからドライブし、ファウルを受けながら得点を決めるバスケットカウントをとった場面です。勝利に近づいたプレーだったと思います。
最後は63―58で勝ちました。優勝の瞬間は実感が湧かなかったですが、控室に戻ったときに感情が爆発し、涙が出ました。試合に勝って泣いたのは初めてでした。バスケは小学2年から始めて、それまで全国大会の最高成績は飛龍高(静岡県)3年の夏のインターハイと冬のウインターカップのベスト8。いつも負けて終わり、悔しい思いをしていたからです。
川崎戦で3点シュートを決める松下
実は準決勝まで自分はシュートの確率が悪かったり、守備も相手に簡単にやられたりして、良いプレーができていませんでした。決勝も3点シュートが1本も入らない中、積極的にドライブを仕掛けたことで18得点を挙げることができました。試合に勝つには気持ちが一番大事なんだと改めて感じました。
■白鴎大を選んだわけ
白鴎大を選んだのは、飛龍高の先輩の長島蓮さん(現・B3埼玉)がいたからです。中学3年のとき飛龍高の練習に時々行っていて、そのときいつも相手をしてくれたのが高校3年の蓮さんでした。同じPGですごく上手で、練習をとにかくする人。こんな選手になりたいと思い、また一緒に練習したかったので。インカレで優勝したとき、蓮さんも喜んでくれました。
大学で一番成長したと思うのは、コート内外のコミュニケーションです。元々あまりしゃべらない性格ですが、意思疎通が足りないと互いの思っていることが分からない。コミュニケーションがよく取れているチームは強いし、PGはチームメートの特徴を詳しく把握することが大事だと思ったからです。
最後のインカレでまさかMVPを受賞できるなんて、思ってもなかったですね。バスケ人生が変わったとは言い過ぎですが、良い記念になった日でした。