Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
昨シーズンの茨城ロボッツは16勝38敗で東地区10位、リーグ全体で18位。満足できる成績ではないだろうが、過去の例と比較するとB1昇格1シーズン目としては最低限のラインをクリアできた印象はある。開幕直後に黒星がかさんだことを考えれば、シーズンが進むにつれて徐々にB1のレベルに慣れていったことも確かだ。
今シーズンを迎えるにあたり、補強の面ではB1で最もチームの方向性を明確に打ち出した感がある。得点面で大きなウェイトを占める外国籍選手は、既存のチェハーレス・タプスコットとエリック・ジェイコブセンにLJ・ピークを加え、さらに帰化選手のトーマス・ケネディも獲得。この4人のうち、ジェイコブセンを除く3人がアウトサイド寄りのプレースタイルという、B1では珍しい布陣だ。
日本人選手に関しても、林翔太郎とジャワラ・ジョゼフ、山口颯斗、鍵冨太雅というサイズとアウトサイドシュートを兼ね備えた選手を迎え入れ、スターターはポイントガード以外の4人が190センチ以上になる見込み。リチャード・グレスマンヘッドコーチはオフェンシブなチーム作りに定評があるだけに、この布陣でどのようなシステムを構築するかという点が興味深い。
B1での2シーズン目は、より結果が問われる。B1の壁の高さを知った昨シーズンの経験を土台に、もう1段階のレベルアップを図りたいところだ。その意味でも、アウトサイドに重心を置いたこのメンバー構成でシーズンに臨むことは大きなチャレンジとなるだろう。
展開の速いバスケットを徹底するために、どこまで遂行力を上げることができるかという点にフォーカスしたい。選手としてはチーム史上最長の在籍6シーズン目となる平尾充庸が、そのリーダーシップをいかに発揮するかという点にも要注目だ。
対戦相手にとって相当な脅威となる生粋のスコアラーだ。一昨シーズンには宇都宮ブレックスでプレーしており、常に勝利を追求するメンタリティーの持ち主であることもチームに良い影響を与えるに違いない。
文=吉川哲彦