2022年終了段階でB1中地区2位に位置し、Bリーグ開始以来とも言える好調ぶりを見せている横浜ビー・コルセアーズ。12月30日には群馬クレインサンダーズ戦後に、若き新戦力となる2名の入団会見をホームアリーナの横浜国際プールで行った。

　今回契約したのが、2022年12月に開催された「第74回全日本大学バスケットボール選手権（インカレ）」で東海大学のキャプテンとして優勝を果たし、大会MVPを獲得した松崎裕樹。そして、もう1人がクラブ初のユース育成特別枠としてU18からの内部昇格した平岡勇人。新加入の選手が普段試合を行なっているコート上でメディア対応し、今後の抱負などを語った。

　会見の冒頭でクラブの白井英介代表取締役があいさつ。「2名の若い海賊を迎えることができて、本当にうれしく思っています。クラブが重要視する発掘と育成というコンセプトを体現してくれる2人には期待していますし、間違いなくチャンピオンシップ進出を狙っていくうえで最後のピースになると確信しています」と2人を獲得した理由を明かした。

「ディフェンスの遂行能力やオフェンスでのバスケIQの高さ、そしてリーダーシップなどの面から今シーズンはタフに結果を求めているチームに必要なピース」と、竹田謙GMから会見で紹介された松崎。

「横浜（BC）という素晴らしいチーム、ブースターさんの元でプレーできることを非常に幸せに感じています。新年から自分もそのメンバーとして戦ううえで、持ち味でもある早いトランジションからの3ポイントシュートでチームに勢いを与えていきたい」（松崎）

　平岡を指導してきたU18の白澤卓HCは「2021年度の6月からユースチームに所属し、最初は『ジェイコブス晶はデカい』と言いながら練習でも全く動じず、どんな選手に対しても壁にぶつかりながらチャレンジする姿が印象的でした。こういう部分がトップチームで活動していくなかで必要と考え、今回お願いしました」とトップチームに推薦した理由を語った。

「今、凄く良い環境でバスケをできるのは、本当に言葉にできないくらいうれしいです。U18の先輩でもあるキング開選手とジェイコブス晶選手に続く形になって、とても光栄です。2人を追い越せるような気持ちでチームの中で活躍していきたい」（平岡）

　そんな平岡は高校1年生の時にバスケを一度辞め、高校のラグビー部で1年間所属、その後、再びバスケに復帰したという異色の存在。松崎に先んじて、12月25日のホームでのエヴェッサ大阪戦でBリーグデビューを果たしており、「今まで経験のない大観衆の中でプレッシャーを感じた」と、その時の胸の内も明かしてくれた。

　最後には決意を色紙に書いてそれを披露。松崎は今のチームの勢いを自分が加入することでより加速させたいという意味を込めて「勢い」、平岡は上手くいかない時や苦しい時でも常に自分に打ち勝つ意味を込めて「勝つ」と記した。

松崎は加入してチームの勢いを加速したいと「勢い」という言葉を [写真]＝鳴神富一

平岡は苦しい時でも常に自分に打ち勝つ意味を込めて「勝つ」と記した [写真]＝鳴神富一

文・写真＝鳴神富一