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信州ブレイブウォリアーズは一昨シーズンに勝率5割を超え、昨シーズンはさらなる飛躍が期待された。しかし、シーズンを通して故障者の続出に悩まされ、終盤には昨シーズンのB1で唯一となる試合消滅も発生。満身創痍の中、29勝30敗とわずか1つの負け越しだったことは評価していいだろう。
引退したアンソニー・マクヘンリーを筆頭に、主軸を張った選手が複数抜け、今シーズンは8人が新加入となった。経験の浅い若手も多く、彼らをチームのシステムに馴染ませ、連係を構築するには一定の時間を要するだろう。
心強いのは、かつてチームのB1昇格に大きく貢献した石川海斗が戻ってきたことだ。加えて、昨シーズン、秋田ノーザンハピネッツでチーム得点王だったスタントン・キッドは、信州でもオフェンスのファーストオプションになる。また、将来のフィリピン代表の主力と目されるロン・ジェイ・アバリエントスは、ガードとして信州のオフェンスの幅を広げる存在になるはずだ。
B2時代から3ポイントシュートを多投していた信州は、一昨シーズンに減少した1試合の平均試投数が昨シーズンは約30本まで戻った。ややサイズダウンした印象のある今シーズンは、その戦略がより徹底されることになりそうだ。
1試合平均失点がリーグで3番目に少なかった鉄壁のディフェンスも含め、三ツ井利也や栗原ルイス、ウェイン・マーシャルといった既存の選手が、信州らしい戦い方を示していく必要がある。厳しい展開も予想されるが我慢強く戦い、試合を重ねながら成長する姿を見せなければならない。
復帰の石川にはゲームを支配するプレーに期待 [写真]=B.LEAGUE
文=吉川哲彦