2017.07.19

インハイ男子注目校(2)東山高校「昨年の“超攻撃的”スタイルを継承、走るバスケットで頂点を狙う」

本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

7月28日から8月2日にかけて福島県福島市で行われる平成29年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)。都道府県予選を勝ち進んだ男女各59校の中から注目校をピックアップした。

■男子注目校(2)東山高校(京都府)

 ライバル、洛南高校(京都府)の陰に隠れ、なかなか全国の舞台に立てなかった東山。しかし、2年前あたりからその潮目が変わり始めている。コンゴ出身の留学生、206センチのカロンジ・カボンゴ・パトリックの存在が大きいように感じられるが、それ以上に大澤徹也コーチが丁寧にチームを作り続けてきた成果だと言えよう。

 昨年のチームは絶対的なエースの岡田侑大(現拓殖大学)、ガードの藤澤尚之(現天理大学)らが中心となり、“超攻撃的なバスケット”でインターハイ、全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会(ウインターカップ)ともに準優勝まで登りつめた。

 そんな先輩たちが抜けた今年は、パトリックこそ残っているものの、チームはほぼ一新された。ハーフコートでも多彩なプレーで得点を取れていた昨年とは違い、オールコートを使った走るバスケットで流れを作る。それでも超攻撃的なバスケットは継承しており、センターのパトリックと、ポイントガードを務める南天仁の“縦のライン”は生命線。加えてグランダマベラ・モンソンボ・クリスティンの使える目途が立ち、縦のラインはより強化されている。課題のフォワード陣が一皮むければ、混戦必至のインターハイで頂点に立つことも十分に考えられる。

文・写真=三上太

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