2018.07.18

インハイ男子注目選手(1)吉田竜丸(東山)「貢献度が高い絶対的存在」

指揮官から「彼がいることでチームが落ち着く」と信頼を置かれる吉田 [写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

8月2日から8月7日にかけて愛知県の一宮市、小牧市、名古屋市で行われる「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」。『バスケットボールキング』では、今大会の男子注目選手8人をピックアップした。

■男子注目選手(1)吉田竜丸(3年/東山高校/京都府)

 全国でも有数の激戦区、京都を代表してインターハイに臨む東山において、大澤徹也コーチが「彼がいることでチームが落ち着く。スタッツに載らないところでの貢献度が大きい」と全幅の信頼を置くフォワード。派手なプレーをすることはないし、大量得点を挙げるエースでもない。しかしチームオフェンスに欠かせないフロアのバランスを絶妙に取り、オフボールの動きで相手ディフェンスの陣形を崩していく。そうすることでチームメートの得点シーンを生みだすわけだ。これはバスケットIQが高くなければできないことである。

 一転、ディフェンスになると相手のエースを止めるタフさも兼ね備えている。ただし近畿大会の決勝戦で相手エースの勢いを止められなかったという反省を、本人は口にしていた。

「インターハイ予選ではうまく守れたのですが、そのイメージを引きずりすぎてしまって。相手があの時とは違って、勢いに乗っていたことを見極められなかった。そのあたりの切り替えは課題です」

 東山は、今大会の優勝候補として名が挙がっている福岡第一高校(福岡県)と中部大学第一高校(愛知県)と同じブロックに組みこまれた。むろん東山も彼らと互角に戦えるだけの力は持っている。最後に勝敗を分けるのは吉田の絶妙なポジショニングかもしれない。

スタッツ以外での貢献も大きい [写真]=三上太

文=三上太

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