8月2日から8月7日にかけて愛知県の一宮市、小牧市、名古屋市で行われる「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会（インターハイ）」。『バスケットボールキング』では、今大会の男子注目選手8人をピックアップした。
■男子注目選手（3）関屋心（3年／飛龍高校／静岡県）
抜群の身体能力でチームを引っ張る飛龍のエース。原田裕作コーチも「爆発力は全国でもトップクラス」と認め、何度も練習試合をしてきたという中部大学第一高校（愛知県）の常田健コーチも関屋の1対1を絶賛している。
一方で関屋が1対1を狙うために、チームオフェンスを止めてしまうことがチームとしての課題だった。しかし6月の東海ブロック大会は、関屋がインターハイ予選で痛めたヒザの回復を待つために出場を見合わせた結果、チームはボールシェアをする組織的なオフェンスがかみ合いだしてきた。インターハイでは関屋が戻ってきて、彼の1対1とチームオフェンスが融合すれば、飛龍の攻撃力は格段にスケールアップするだろう。
1対1で関屋を抑えるのは容易ではない[写真]=大澤智子
関屋で思い出されるのは昨年のウインターカップ準々決勝、帝京長岡高校（新潟県）戦。2点差を追う最終盤、残り6秒で同点を狙った関屋のジャンプシュートが外れ、ベスト4の座を取り逃してしまった。あのときの悔しさを取り戻せるのは同じ全国大会でしかない。ヒザの調子を万全の状態に整え、チームメートのバックアップを受けながら、飛龍のエースは今度こそ悲願の頂点を目指す。
文＝三上太