2018.07.27

インハイ男子注目校(6)開志国際「選手層の厚さが強み、自分たちのバスケを徹底して全国制覇へ」

創部5年の開志国際が頂点を目指す [写真]=青木美帆
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

8月2日から8月7日にかけて愛知県の一宮市、小牧市、名古屋市で行われる「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」。『バスケットボールキング』では、今大会の男子注目校8つをピックアップした。

■男子注目校(6)開志国際高校(新潟県)

 2年ぶり2回目のインターハイは、創部5年の開志国際にとって初めての「勝負の大会」となりそうだ。

 インサイドの柱を務めるジョフ・ユセフ(2年)が昨年9月に前十字じん帯を切る大ケガをし、チームは昨年のウインターカップ予選で帝京長岡高校(新潟県)に敗れた。しかし、3年生を中心に奮起し、6月の県予選決勝では同校に圧勝。ユセフの復帰戦となった北信越大会は彼のプレータイムを制限しながら、富樫英樹コーチいわく余裕のある内容で優勝を果たしている。

「ゴールデンウィークの遠征でも、主力2人抜きで強豪に勝てた。選手も自信がついたと思います」と富樫コーチ。選手たちの目標はもちろん優勝だ。

 チームの大きな強みは選手層の厚さだ。9人から10人の選手が毎試合、入れ替わり立ち代わりコートに立つ。エースはおらず、3人から4人がそれぞれ2ケタ得点を取る。対戦相手としては非常に的が絞りにくいだろう。

「バスケットはガード」と力を込める富樫コーチが全幅の信頼を置く、小池文哉(3年)、小栗瑛哉(3年)の2ガードがゲームを作り、今大会からのスタメンデビューが予定されているジョーンズ大翔(1年)は、ここぞというところでの得点力が光る。197センチのオールラウンダー、和田蓮太郎(3年)はリバウンドやディフェンスで奮戦し、ユセフがゴール下を支配する。ガードのバックアップとして今季大きく成長した高木拓海(2年)を筆頭に、丸山遼(3年)、板澤明日起(2年)、永原陸(2年)らも「トーナメントの生命線はディフェンスとリバウンド。願わくばそこから走りたい」(富樫コーチ)という開志国際のスタイルに欠かせない存在だ。

3年生ガードの小池 [写真]=山口剛生

 小池とダブルキャプテンを務める小栗は、特に和田に期待をかける。「日本人で197センチもある4番ポジション(パワーフォワード)はあまりいない。ゴール下でがんばりつつ得点にも絡んでいってほしいです」

 2年前のインターハイで長く出場した選手はいない。彼らにとっては初めての全国大会のようなものだが、「自分たちのバスケットが徹底できれば絶対に優勝が狙えるチームだと思う」と小栗。チームの新たな歴史を作れるか、注目したい。

小池とともにゲームを組み立てる小栗 [写真]=山口剛生

文=青木美帆

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