2018.08.03

激戦区愛知を勝ち抜き地元でインハイ初出場を果たした名古屋女子大

名古屋女子大の佐賀藍葉はチーム最多の28得点を挙げて奮闘[写真]=兼子慎一郎
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」は8月2日から1回戦がスタート。1回戦には地元愛知の名古屋女子大学高校が登場した。

 愛知の女子といえば、“高校バスケ界の女王”の称号を誇る桜花学園高校や、その桜花学園を東海大会で破り今大会の第1シードの座を射止めた安城学園高校。その他、星城高校や名古屋経済大学高蔵高校など、強豪校が目白押しのエリアだ。しかし、意外にもインターハイは1983年以来35年ぶり開催となる。その開催地枠の権利をつかみ、名古屋女子大は初のインターハイ出場を果たした。

 前半は名古屋女子大学が41-33とリードを奪った。しかし、第3クォーター、オールコートのディフェンスでリズムをつかんだ東海大福岡が24-16とし、57-57のスコアで最終クォーターを迎えた。名古屋女子大は佐賀藍葉の3Pでリードを奪うが、その後、東海大福岡は激しいディフェンスから2本のスティールを決めるなど、8連続得点の猛攻を見せて反対にリードを広げていった。

 対する名古屋女子大は疲れからか次第に足が止まっていく。この機に東海大福岡は積極的にリングにアタック。ファウルを得てのフリースローを確実に決め、リードを2ケタ台に広げてていった。名古屋女子大は佐賀が意地の3Pを決めるも、その頼みの佐賀がファウルアウトして攻め手を失い、71-80で東海大福岡に敗れた。

「接戦になると予想していたので、練習から強い気持ちを持った方が勝つと話をしてきた」と語ってくれたのは名古屋女子大の後藤慎太郎コーチ。「最後はリングにアタックできず。負けるべくして負けた試合だった」と、試合後、汗をぬぐった。「相手の5番(内藤唯)は注目を集める選手と聞いていた。うちの佐賀(藍葉)も2年生。『思い切り行け』とはっぱをかけたが、逆に3Pを決められリズムに乗られてしまった」と試合を振り返る。

 「昨年からインターハイ出場を選手たちは意識するようになった。愛知で勝つことの大変さも、身をもって感じられた。チームは出場が決まって目標を達成し、モチベーションを落としてしまったとも言えるが、これからも全国大会を目指していきたい」と、後藤コーチ。激戦区を勝ち残り、地元のインターハイに出場したことで貴重な経験を積んだことのも事実。これからの財産にしたい。

文=入江美紀雄

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