2018.08.06

全国レベルを痛感した八千代松陰、目標のベスト8で引退選手たちを送りだす

準々決勝で中部大第一に完敗を喫した八千代松陰 [写真]=兼子慎一郎
大学時代より取材活動を開始し、『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立。メインフィールドである育成世代から国内バスケット全体を見つめる"永遠のバスケ素人"。

「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」男子準々決勝、最終スコアは61-87。地元優勝に燃える中部大学第一高校(愛知県)に八千代松陰高校(千葉県)は完敗を喫したが、試合後の表情はどことなく晴れやかだった。

 それもそのはず、過去4回出場したインターハイはいずれも初戦負け。今大会は3回勝ち、チームが目標としていたベスト8にまで進むことができたからだ。キャプテンの磯脇佑真、エースの工藤貴哉は口をそろえて「メインコートは楽しかった」と振り返った。

主将としてチームを引っ張った礒脇 [写真]=兼子慎一郎

 全国ベスト16という成績を残した付属中(八千代松陰中学校)出身者に、磯脇や松井裕也という県選抜選手らが加わったチーム構成。とび抜けた長身者はいないが、トレーニングで培った力強さとチーム力を武器に1月の新人戦で初めて千葉県を制し、今夏も県1位でインターハイにやってきた。

 初戦の北陸学院高校(石川県)戦、2回戦の羽黒高校(山形県)戦、3回戦の実践学園高校(東京都)戦と、すべて1ケタ台の接戦を勝ちあがった。中でも、実践学園戦は堀田貴司コーチが「彼らのシーズンべスト」と評する内容。大会前の練習試合で敗れた相手に最大7点差をつけられたが、球際の粘りとここぞというところでのシュート力が光り、72-68で延長戦を制した。

 特に、工藤や藤巻俊也が見せたアウトサイドのシュート力は素晴らしいものだった。2人とも第三者が「打ち急ぎではないか」と訝しむようなタイミングや距離からシュートを打ったが、これにはきちんと根拠に基づいて打ったものだ。「ノーマークだろうが競っていようが、ボールをもらった足の状態が良ければすべて打てという指示です」(堀田コーチ)

チーム最多18得点と奮闘した工藤 [写真]=兼子慎一郎

 サイズがないからこそ、より決定率の高いシュートの打ち方にこだわって練習をしてきた。しかし、中部大第一戦では相手の激しいプレッシャーに「足」が疎かになり、「手打ちになってしまった」と工藤。堀田コーチは「この(ベスト8という)レベルで勝つには、全国優勝を目指して練習しないといけないということが身を持ってわかったと思う」と総括した。

 主力以外の3年生は学業専念のために今大会で引退する。試合後、選手たちは抱き合い、涙を流した。次に目指すのは創部初のウインターカップ出場。磯脇は「次はもっと高みを目指して、もう一度挑戦したい」と抱負を語った。

応援メンバーは声を張り、選手たちを後押し [写真]=山口剛生(写真は4日の試合から)

文=青木美帆