2018.12.27

身長171センチのビッグガイ神田龍一が帝京長岡をベスト8に導く

両足をつりながらも最後までリングにアタックした帝京長岡の神田龍一 [写真]=新井賢一
バスケットボールキング編集部。取材歴は20年を数え、これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、今年も氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 12月26日、「Softbankウインターカップ平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」は男子3回戦8試合が行われ、メインコートに立つ8チームが決定。その中で八王子学園八王子高校(東京都/開催地)と帝京長岡高校(新潟県)の対決は、40分では決着がつかず延長戦に持ち込まれた。

 互いの持ち味を存分に発揮しあう試合内容だった。前半を29-35と6点ビハインドで折り返した八王子はエース木村圭吾にボールを集めて反撃に出る。その木村はフェースガード気味にディフェンスがつこうと、それをものともせずタフショットを次々と決めて得点を伸ばしていく。対する帝京長岡はガードの神田龍一がドライブ、ケイタ・カンディオウラがインサイドで対抗。逆転を許しても引き離されることなく、八王子に食らいついていった。

 第4クォーターに入ると一進一退の展開となるが、帝京長岡が2点リードで迎えた場面、八王子の木村が残り3秒でこの試合34得点目となるジャンプシュートを沈めて同点。試合は延長戦に入っていった。

 木村の3ポイントで先制したのは八王子だったが、ここで神田(龍)が渾身のドライブを見せてチームを奮い立たせる。神田(龍)は両足をつりながら、まるで大木の中を潜り込むような低い姿勢を維持してリングにアタック。それに呼応するように帝京長岡のディフェンスはプレッシャーを増す。八王子は頼みの木村のシュートがぶれ始めて得点を返せない。最後は木村の3ポイントが外れてゲームセット。帝京長岡がメインコートへのキップを手に入れたのだった。

両チーム最多の39得点をあげた八王子の木村圭吾 [写真]=新井賢一


 延長戦の最後はチームメイトに抱えながらベンチに下がった神田(龍)は、「両足がつってのプレーはよくあることです」と試合後のメディア対応で笑顔を見せた。「延長戦はガードだから点を取らないと。もちろん代わるつもりもありませんでした(帝京)長岡はガードがプッシュするチーム。これまでやってきたことを出し切りました」と熱戦を振り返る。最後は「止まっていた方がつりやすいのっで、動いていた方が楽でした」と報道陣を笑わせた。

 昨年、3位に入った先輩たちの背中を追っていたという神田(龍)。「インターハイの県予選で敗れたことが悔しくて」と述懐。しかし、その対戦相手だった開志国際高校(高校総体1/新潟県)は、その前に行われた同じコートで桜丘高校(愛知県)に敗れてしまった。「やってやろう」と臨んだこの試合で、171センチの小柄なガードがより大きく見えたのは言うまでもない。熱戦を制した帝京長岡は準々決勝で昨年のチャンピオン、明成高校(宮城県)に挑戦する。

文=入江美紀雄

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