2019.05.25

2019年の男子注目選手(17)星川堅信(洛南)「メンタルの殻を破り、京都の“虎”になれるか!」

全国トップレベルの得点力を誇る星川[写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(17)星川堅信(3年/洛南高校/京都府)

 1年生のときから洛南のスタメンとして起用されてきた星川堅信。それは単にうまい、もしくは使えるといった理由だけではなく、将来的に洛南のエースとしてチームを引っ張るべき存在になると判断したからでもあろう。果たして3年生となった星川は高校生活最後のインターハイ予選に挑んでいる。

 求められるのは全国でもトップレベルにある得点力。「作ってきたつもり」と言う体は昨年より一回り大きくなり、多少のコンタクトでは体勢が崩れることもない。もともとバスケットカウントを取るうまさはあったが、そこに強化されたフィジカルが加わり、その安定感はさらに増している。

 本人は「もうちょっとミスを減らして、ちゃんとディフェンスできたらなと思う」と言い、さらに「ディフェンスで留学生についたときは、バンプするなど体を張ることや、リバウンドにも行きたいなと思っている」と課題を挙げる。むろんそれも洛南のエースとして求められる部分ではあるが、何よりの課題はメンタル面の強化だろう。いいものを持っていながら、彼は「虎」になりきれない。どこかで優しさが出てきてしまい、それがあだとなってしまう。それは吉田裕司コーチも感じるところで、本人も理解はしている。

殻を破り、チームをインターハイへ導けるか[写真]=三上太

「(吉田裕司)先生にも『やったら成功か失敗か、良いか悪いかがわかるのに、全然チャレンジしない』と言われたので、そこが何ともいえなくて……。その部分でもうひと伸びができたら、またグンと変わってくると思うんですけど……」

 プレーだけを見れば、全国の猛者たちとも決して引けは取らない。ともにコートに立つ小川敦也や浅野ケニー、松山雄亮といった2年生も力がある。それだけに星川がメンタルの殻を破れば、京都府の代表争いはさらにわからなくなる。

写真・文=三上太

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