2019.05.26

2019年の男子注目選手(19)福田健人(中部大第一)「193センチで左利き、3Pが武器の大型新人」

ルーキーながら先発を勝ち取ったシューターの福田[写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(19)福田健人(1年/中部大学第一高校/愛知県)

 昨年はインターハイ、ウインターカップともに決勝戦まで勝ち進みながら、今年のチームになって、もう一つ勢いが感じられなかった中部大学第一高校。そこに救世主とも言うべきシューターが加わった。ルーキーの福田健人だ。193センチの上背がありながら、3ポイントシュートを得意とする大型シューターである。しかも左利き。相手チームにとってはやっかいな存在になりそうだ。

 徳島県出身、中学時代の福田は2年時に全国中学校バスケットボール大会(全中)に出場。日本バスケットボール協会のジュニアユースアカデミーにも2年連続で参加するなど、高い意識で体と技術を磨いてきた。高校はより高いレベルでの経験を求めて中部大第一の門を叩く。

 チームを率いる常田健コーチからの期待値も高く、「うちにはいなかったポジションの選手」と早々にスタメンの座を獲得している。5月の能代カップでも全試合スタメン出場し、2日目の福岡大学附属大濠高校戦ではチームトップの23得点を挙げた。

今後は3ポイント以外のプレーが成長のカギとなるだろう[写真]=三上太

 最大の武器は正確な3ポイントシュート。全国の強豪校が集まる能代カップでは「シュートも結構打てていたし、それが入っていたのでよかったです。体の当たりもそれほど問題を感じませんでした」と手応えを口にしている。とはいえ、課題がないわけではない。

「コーチからも『1年生が入るとディフェンスに不具合が出る』と言われます。中部大一はディフェンスから速攻を出すスタイルなので、そこはもっと練習しなければなりません」と言い、オフェンスでも「(能代カップの)開志国際(高校)戦でべったりとつかれて、シュートを打たせてもらえず、フラストレーションを溜めてしまいました。これからも簡単に打たせてもらえないと思うので、シュートフェイクからのドライブや、スクリーンを使ってずれを作るプレーも練習したいです」と分析する。

 そうした課題を一つひとつクリアしていけば、福田は間違いなく中部大第一を引っ張るエースになるはずだ。

写真・文=三上太

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