2019.06.30

八村塁が成し遂げた歴史的快挙…その時、高校生たちの反応は?

八村がウィザーズから1巡目全体9位指名を受けた数日後、高校生たちに話を聞いた[写真]=Getty Images、小永吉陽子
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6月21日、八村塁が日本バスケットボール界に新たな歴史を作った。現地時間20日に行われたNBAドラフトにて、ワシントン・ウィザーズから日本人史上初となる1巡目(全体9位)指名を受けたのだ。この歴史的快挙と時を同じくして、高校バスケ界では全国各地でブロック大会が開催。高校生たちはNBA入りを果たした八村のことを、素直にどう思っているのか。八村の“後輩”に当たる明成高校(宮城県)の選手をはじめ、今年度の高校バスケ界をけん引する選手数名に話を聞いた。

河村勇輝(福岡第一高校3年)「もう次元が違う……」

「もう次元が違うなと……。NBAドラフトの時間は練習だったので、練習が終わって知った時にはみんなで『ヤバイな!』ってなりました。自分たちもあそこを目指したいなという気持ちはあるんですけど、気持ちだけではNBAには行けないので、これから10年、20年経っても1巡目指名は出てこないんじゃないかなと思っています。日本にとって本当にすごいことなので、憧れもありますしリスペクトする部分もすごくあります」

野口侑真(川内高校3年)「日本バスケをもっと引っ張ってほしい」

「ドラフトはTwitterのライブ配信で見ていました。自分がNBAに行きたいという思いより、単純に『さすが! すごいなぁ』という感想です。八村選手がNBAで活躍して日本のバスケットをもっと引っ張ってくれれば、Bリーグも進化していくと思うのでこれからも頑張ってほしいです」

星川堅信(洛南高校3年)「シビれました!」

[写真]=三上太

「シビれました! 八村さんって中学からバスケットを始めたんですよね。本当にすごいです。とても刺激になりましたし、僕は将来、Bリーグでプレーしたいと思っているのでその目標に向かってこれからも頑張りたいです」

横地聖真(福岡大学附属大濠高校3年)「バスケがもっと楽しくなりました」

「あの瞬間を見たら、バスケがもっと楽しくなりました。自分もあそこに行きたいという気持ちもありますけど、八村選手はきっとものすごい努力をしたと思います。自分も今、『NIKE ALL ASIA CAMP』から帰ってきて、バスケをすることがすごく楽しいので、もっと頑張らなきゃいけないなっていい刺激を受けました」

■木村拓郎(明成高校3年)「先輩がNBA選手になったことは僕らの誇り」

[写真]=小永吉陽子

「塁さんがNBAにドラフトされたのは本当にすごいことだと思います。ただただ、『すごい』という言葉しか出てきません。明成は毎年インターハイとウインターカップの前にOB戦をやってるんですけど、僕たちは塁さんとは試合をしたことがありません。でも、去年に仙台でやった韓国戦(国際強化試合)と台湾でチャイニーズ・タイペイ戦(ワールドカップ予選)を生観戦することができ、日本代表でもチームの中心選手として戦う塁さんを見て感激しました」

「また、去年に塁さんが学校に来てくれたときには『高校時代に(佐藤)久夫先生から人間として大切にすべきことを教わり、それを今でも大事にしている。夢を持ち続けて頑張れ』という話をしてくれて、すごく心に響きました。バスケ部のみんなとも写真を撮ってもらい、みんな感激していました。自分はその写真を大事にしています。久夫先生は『高校時代の塁はいつも目標を持って練習に取り組んでいた』という話をしてくれます。同じ高校、同じ体育館で練習をした先輩がNBA選手になったことは僕らの誇りです。僕たちも塁さんに負けないように、一生懸命に頑張ります」

■山﨑一渉(明成高校1年)「将来は塁さんのようにNBA選手に」

[写真]=小永吉陽子

「NBAは動画でしか見たことがないけど、ステフィン・カリーとか、レブロン・ジェームズとか、そういう選手と同じ舞台に立つ塁さんは本当にすごい。そんなすごい人と同じ高校でプレーしていることを誇りに思います。小5の時に地元の千葉でインターハイがあり、そこで活躍している塁さんを見て『この人みたいになりたい!』と思って、自分から握手をしてもらいに行きました。それからは、『僕も明成高校に入って塁さんみたいになる』というのが目標になりました」

「久夫先生からは、塁さんは『アメリカでプレーするという強い気持ちを持って練習していた』と聞きました。自分は昨日の試合(東北大会1、2回戦)は全然ダメで久夫先生から『もっと積極性を出せ』と言われて、決勝では先輩たちから『どんどん打っていい『と励まされてシュートを打つことができました(決勝の能代工業高校戦で3ポイント10本含む41得点を記録)。自分はまだ体が弱いし、気持ちも弱いから外に逃げてしまうのですが、この東北大会で強い気持ちを持つことが大事だとわかりました。塁さんも強い気持ちを持って高校3年間を乗り越えたから、中も外もできる選手になったんだと思います。僕も明成高校で3年間頑張って練習をして、将来は塁さんのようにNBA選手になりたいです」

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