2019.07.11

インターハイ女子注目選手(1)江村優有(桜花学園)「Cチームから這い上がった攻撃型ガード」

アシストのみならず得点面でも貢献する江村 [写真]=田島早苗
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目選手をピックアップした。

■女子注目選手(1)江村優有(2年/桜花学園高校/愛知県)

「第66回東海高等学校総合体育大会」では、ポイントガードとして的確なパスからオフェンスを組み立てただけでなく、隙あらば自らも積極的にドライブからシュートを試みた江村優有。160センチと高さこそないが、得点能力は高く、中学時代はジュニアオールスター(長崎県代表)で2年連続準優勝に貢献。桜花学園高校(愛知県)に入学後も1年次からスタートに抜擢され、昨年はインターハイ、国体で優勝を経験した。

 もちろん、2年生となった今年も正ポイントガードとしての活躍が期待されていたのだが、2月の「第32回東海高等学校新人大会」ではプレーに精彩を欠くと、チームも岐阜女子高校(岐阜県)に競り負けて準優勝。この時期、井上眞一コーチからは「ガードなのに声がない」と厳しい言葉が飛んでいた。そのため、競争が激しいチームにおいて、スタートどころか一時はCチームでのプレーを余儀なくされたことも。当時を「悔しかったけど、実際に声を出せていなかったので、声を出せるように頑張ろうと思っていました。それに、もっと攻めるようにも言われていたので、自分の攻めも意識して取り組んでいました」と、振り返る。

苦しい春を越えインターハイに挑む[写真]=田島早苗

 ただ、この時期、井上コーチは「這い上がってほしい」という思いも持っていたのも事実。そして、その思いを知ってか知らずか、苦しい春を越えた江村は、見事、東海大会で指揮官の期待に応えたのだった。

「自分の攻めも考えつつ、周りの選手の得意なプレーを活かせるように、前より視野を広く持ってプレ―できたかなと思います」。パワーアップした攻撃型ガードは「声でもプレーでも、しっかりチームに貢献できるようにしたいです」と、インターハイに向けても余念がない。

写真・文=田島早苗

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